第2話:頑張郎、異性人のJKと仲良くなる。

「俺さ、中学生の時イブの夜に舞い降りてきた天使とエッチしちゃってるのよ・・・でね、その子から聞いたんだけど天使とエッチした人間は不老不死になるんだって」


「だから俺、死なないの」


「なんで天使なんかいるの?・・・」


「そりゃ異性人がいるんだから、天使だって悪魔だっているでしょ?」

「非現実的視点から見ると人外は一蓮托生・・・そんなもんだよ?」


「なに?あなた、中学の時に天使とエッチして童貞捨てたの?」


「童貞捨てたのは小学生の時・・・近所の五つ年上のお姉ちゃんと、お姉ちゃん

ちの台所で・・・家族が出かけてるスキに・・・」


「わあ、小学生はなにしてんの・・・ドン引き」

「スケベ・・・浮気者、ど変態・・・淫行!!」


「クラスの女子と同じようなこと言うな」

「あ、そうそう異性人ギャルちゃん、君なんて名前?」


「私の名前はワイン・・・ワイン・ボジョレヌーヴォ・・・ベルモット性人」


「ワイン?・・・酔っ払いそうな名前・・・」


「あなたは?お名前教えて?」


「俺?・・・俺は「今丈 頑張郎いまだけ がんばろう」って人、よろしくね」


「よろしく、ガンバロウさん・・・」

「あのね、せっかく知り合ったんだから私たちコミュニケーション深めない?」


「男をダメにして地球を乗っ取ろうなんて異性人となんか仲良くなれないっしょ?」


「ごめん、ごめん・・・本当のこと白状しちゃうとね、実はね私、地球乗っ取っちゃうなんてのウッソ〜」

「本当は家出してこの地球で仲良くなってくれそうな素敵な男子を探しに来たの」


「まじで?・・・そうなんだ・・・じゃ〜俺と出会って正解じゃん」


「え?〜素敵かなぁ?」


「素敵じゃないかよ、この地球で俺以上の男子求めても無駄だよ、俺って

唯一無二の存在だし・・・」


「わ〜すっごい自信」

「まあいいけど・・・なんだけどぉ私、家族に内緒で出てきちゃったから

バレると連れ戻されちゃうの・・・まだ未成年だし学生だからね」


「学生?・・・ワインちゃんは俺と同じ高校生なわけ?・・・J Kってこと?」


「うん、そうだよ」


「つうことはこの地球と同じような学校あって、そこに通ってるんだ」


「うん、現役女子高生・・・16歳だよ」

「今は休学中だけどね」


「そうなんだ・・・俺より一個下か・・・」

「でも未成年の家出って・・・ご両親今頃心配してるよ、早く自分の星に帰ったら?」


「なんで帰そうとするのよ」

「ヤだ・・・私、帰らない、せっかく来たのに・・・素敵な男子を探しに来たって

言ったでしょ?・・・ガンタバロウさん」

「あ、あの・・・ガンバロウさんのことガンちゃんって呼んでいい?」


「いいよ、ワインちゃん・・・」


「あのね、ガンちゃん、私、地球に降りて来たのはいいけど、右も左も

分からないのね」


「最近だからナビとかあるだろ?」


「ナビの見方知らないきゃ意味ないでしょ?」


「まあな・・・え?待った・・・まさかだけど俺んちに来ようって企んでる?」


「うん、めっちゃ企んでる」


「それはな〜どうかな〜ちょっとな〜異性人とは言え、いきなり女の子なんか

家に連れて帰ったら親がなんて言うか・・・」

「それに俺、今付き合ってる彼女いるし・・・しかも同棲中だし・・・」


彼女がいるなんてまったくのウソだけどな・・・なんとか俺んちへ来ること

諦めさせなきゃ。

ワインはめっちゃ可愛い子だから、本当は喉から手が出るほど彼女にしてみたい

んだけど・・・正体不明な異性人ってのがネックだよな。


「え?そうなの?・・・彼女いるの?」


「うん・・・それでもいいなら、俺んちに来てみる?・・・」


「行ってみてもいいけど彼女いるのに私が行ったらお邪魔虫になっちゃうね」


そうそう・・・お邪魔虫にはならないけど諦めろ!!


「だからさ、もう諦めて自分の星に帰ったら?・・・気をつけてね、さよなら」


「さよならって・・・冷たくないですか?・・・」

「そうだ・・・ガンちゃん、私とエッチしたくない?」


「まじで言ってる?エッチさせてくれるわけ?・・・って言うか今俺には彼女がいるって言ったじゃん・・・聞いてた?人の話」


「いいじゃん・・・彼女がふたりいたって・・・普通にガールフレンドが、ふたり

いるって思えばいいんだから・・・」


「まあ、そうだけど・・・」

「つうか・・・え?ワインいつ俺の彼女になったの?」


「一目会ったその日から・・・だから私とエッチできちゃうかもよ」


エッチさせてくれるってのは美味しいけど・・・そんなに簡単に?

実は俺エッチしたことないんだよな・・・まったくの童貞だし・・・。

だからチャンスがあったらエッチしたいって思ってたんだ。

この際できるなら異性人でもいいか、人間と同じモノ持ってるだろうし。


「ワインちゃん、困ってそうだし俺んちについて来てみる?・・・」


「本当?行ってみるみる・・・行っちゃう」


俺もいい加減な男だよな。

異性人となんか関わらないって思ってながらエッチって3文字に釣られて

ワインをお持ち帰りする気になってんじゃん。


つづく。

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矜羯羅ガール。〜私とエッチしたくない?〜 猫野 尻尾 @amanotenshi

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