第5話 5人目の推理
わたしの名は、山田太郎。
一般人の中の一般人。
ベスト・オブ一般人。
自慢ではないが、事件とは無縁の人生を行きてきた普通の人間だ。
あだ名は『太郎』。
実家の犬と同じ名だ。
わたしが発見した男は家族でもなければ、友でも知り合いでもない。
赤の他人。
男の周りには、4種のプリン。
口論の末、全員の推しプリンを強引に食べさせ喉に詰まらせ窒息させた線が濃厚。
わたしは推理をしたことがない。
しかし、この事件は単純明白。
間違えるはずがない。
彼らは初対面だが、有名人だ。
プリン愛好家でその名が知られている。
知らない者はこの世にいない。
おそらく、どのプリンが世界一かを男に決めさせようとした結果、窒息死という悲しい事件を招いたのだろう。
もしくは答えを曖昧にさせるため、わざと誰かが強引に食べさせたのかもしれない。
つまり、ここにいる4名が殺人犯だ。
彼らは、嘘をついている。
逃げようとはしないことだ。
すでに、警察には通報した。
捕まるのは時間の問題だ。
わたしが貴方達を正しき道に導きましょう。
「世界一おいしいプリンはバヴァロアだぁ!! 」
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