~無根の作家~『夢時代』より冒頭抜粋
天川裕司
~無根の作家~『夢時代』より冒頭抜粋
~無根の作家~
無知に拡がる故郷の小宙(そら)から腐散(ふさん)が描(えが)ける未活(みかつ)の幻(ゆめ)には、分厚(あつ)い夜宙(よぞら)が演劇して居る不忠(ふちゅう)の体躯と同等ばかりで、幻想(ゆめ)の未屈(みくつ)と家宝を生育(そだ)てる不毛の連弩にその身を遣った…。呼吸に潰える不順の幻(ゆめ)から過去の八性(おろち)が関係なく富み、暗(やみ)と夜宙(よぞら)の個録(ころく)の空間(あいだ)は無知への企業を充分見直せ、不法に息衝く「深まる朝日」は不憫に極まる思乱(あらし)を呼んだ…。古流(こりゅう)に究(きわ)まる七つの宝我(ほうが)は〝我(われ)〟を返せぬ不忠を見直せ、器用を視(め)に取り懐き始める「不毛の孤軍(こぐん)」を傘下に挿(い)れつつ、「不在」ばかりが唐突すら産む〝至極の栄華〟を不本(ふほん)に転じた…。過去(かこ)の禍(わざ)から各々着廻し、未活(みかつ)の憂慮は至算(しざん)に潰えて、安(やす)み休みに活路を根回す白色(いろ)い連歌をそのまま謳い、幻想(ゆめ)の始めへ精神(こころ)を費やす「旧い佳日」をその掌(て)に呼んだ…。幻想(ゆめ)の活路に自己(おのれ)が集まる「日々の豪華」は客船から観て、白亜(しろ)い弄(あそ)びに個録(ころく)を勝ち取る宙(そら)の行方は躰を着廻し、「暗(やみ)の合図」を孤踏(ことう)に黙らす至極(しぎょく)の愛撫と同等とも成る…。幻想(ゆめ)の奥義(おく)へと論理を費やす〝不毛に名高い景色〟の目下(ふもと)は、未知に訪れ警戒して居る不彩(ふさい)の女性(おんな)と個録(ころく)を買った…。幻想(ゆめ)の活路と王手を根回し、小宙(そら)の家畜を射落とす頃には、自体(おのれのからだ)が過去を活き尽(き)る「不在の主観(あるじ)」を調停しながら、自体(おのれのからだ)を真向きに捕えた不在の信理(しんり)と空間(あいだ)を観て居た。自己(おのれ)の情事(じょうじ)と精神(こころ)を芽(め)にする「過去に寝付ける精神(こころ)の惑い」は、大宙(そら)の彼方を往来して居る不審の同調(シンパ)と同乗しながら、古来の大海(うみ)から夜毎を這わせる〝未活(みかつ)の分業チ(エリア)〟と生育(そだ)って行った…。幻想(ゆめ)の彼方へ生憶(きおく)を問う内〝暗(やみ)〟の傍(そば)から生憶(きおく)を乞うのは、旧い自由に未活を掬える「幻(ゆめ)の道理」の淡手(あわで)であった…。無言に尽き切る不動の懊悩(なやみ)は「過去」に寄り付く津波の様(よう)で、無意味に生育(そだ)てた自由の両刃(やいば)は世情に反する個録(ころく)と誤り、生憶(きおく)の感覚(いしき)へ問いを掲げる不満と人渦(うず)との波紋に在った…。幻想(ゆめ)の過去から自体(おのれ)が挙がれる孤独の一界(かぎり)は人密(みつ)を悩ませ、生憶(きおく)と二重(かさ)なる未一(みいつ)の行方は表情(かお)の無いまま過憶(かおく)が綻び、幻覚(ゆめ)の無知から既憶(きおく)を辿れる悪徳ばかりの情緒を識(し)った…。幻(ゆめ)に蔓延る無算(むさん)の自主(あるじ)は、貌(かお)の無いまま気憶(きおく)に留(とど)まり、安い文言(ことば)の頁(ページ)の行方は未知に留(とど)まる自信に置き去り、紺(あお)い形成(かたち)に精神(こころ)が仰げる〝不毛の寝床〟に計らい続けた…。無知の乱心(こころ)は既憶(きおく)の四隅(すみ)にて、白亜(しろ)い畝(うねり)に悶絶する内、ひょんな事から無心を注げる幻(ゆめ)の空露(くうろ)へ斬新乍らも、鮮度を留(とど)めた小宙(そら)の生憶(きおく)は〝幻(ゆめ)と精神(こころ)〟に争い続けた…。分厚(あつ)い人壁(かべ)から〝人気(にんき)〟が削がれて、不安ばかりの生果が死んでも、〝暗(やみ)〟に逃れた生憶(きおく)の許容(うち)では迷路に産れた打算が拡がり、旧い形が人密(みつ)に蔓延る〝不頼の朝日〟が転じて在った…。
*
…始め田舎(佐賀方)の殆ど全員が集まり、何処(どこ)かのエリア(田舎・安居塚からも近い?)に居り、又わいわいで、楽しかったが、少し嫌気が差して居た。楽しさは、見栄と、久し振りから来て居た。鹿児島の大根畑の様(よう)でもあった。
*
無根の浄土を小宙(そら)に置く内、無根の小敗地(アジト)が段々芽生えて、向日葵だけ観た〝好(よ)くない景色〟は日暮れだけ見て延々死んだ…。苦労の活き血がどんどん素通り〝幻想(ゆめ)の感覚(いしき)〟が想定するのは、無感の演戯は朝日を照らし、幻想(ゆめ)に始まる不沈の相図(あいず)は転々(ころころ)暗転(ころ)げる無沈(むちん)の陽(よう)だ…。白亜(しろ)く零れた四季(きせつ)の行方は青空(そら)に行き交う自然(あるじ)を見る儘、「見抜く力」を彼処に込ませる「不幸の両刃(やいば)」は段々気遣い、幻想(ゆめ)を外せる不満の行方は美識(びしき)に隠れた風紀を識(し)った…。暗(やみ)に活き尽(き)る白亜味(しろみ)の行方は古豪に満ち尽(き)る文言(ことば)を準え、不満に辿れる不治の囲いは無知を侍らす孤踏(ことう)の輪舞曲(ロンド)と夢中に立った。段々宙(そら)から不満が降(ふ)り落ち、陰府(よみ)へ辿れる古豪の吐息は…、不意と始まる苦労の生果とどんどん挙がれる〝行方〟を賛(さん)じ、夢中と気取れる労苦の初めは無類の朝日に寄り添い出せた…。無垢に辿れる白亜差(しろさ)の行方は〝苦労〟の土台(ベース)を御殿に替えつつ、暗(やみ)の静寂(しじま)に漆黒(くろ)さを吟味(あじ)わう無適(むてき)の精神(こころ)に行く手を晦まし、白亜(しろ)い弄(あそ)びに過録(かろく)を想わす「不毛の一界(かぎり)」を土台に置いた…。自己(おのれ)の無垢から生理が追い立ち、夢想に茂れる不尊(ふそん)の夕日は御託を延ばせる不様を囁き、翻訳しながら〝大宙(そら)〟を慰(い)むのは、無根に懐かす白亜(しろ)さであった…。幻(ゆめ)の家宅を放浪しながら〝不快〟に降(お)り立つ不敗の形成(かたち)は、無茶を匂わす苦界の許容(うち)には、不倖の界(かたち)に折れて直れた―――。不貞腐れて居る〝不幸の直り〟は無在に逆行(もど)れる固陋の愛撫に…、葦(あし)に延び尽(き)る夢想の形は〝不幸に集まる不在〟を買った…。自己(おのれ)を幻見(ゆめみ)る固陋の行方は「無知」に換え尽(き)る不本(ふほん)に活き着き、幻(ゆめ)の徳(とく)から不倣(ふほう)が漲る枯渇の〝哀れ〟に未然を飼った…。無感に活き着く不能の輪舞曲(ロンド)は〝不解(ふかい)〟に辿り、幻覚(ゆめ)に見送る乱心(こころ)と具体(からだ)が地道に集まる小雨を見出せ、不問に集まる「幻(ゆめ)」の撤廃地(アジト)が不冠(ふかん)に透れる古参を挫く…。人間(ひと)の並(なみ)から暗黙(やみ)が仕上がり、蹴上がる〝両掌(りょうて)〟に未活が富むのは不彩に壊れる美算(びさん)を乞うた。無知の暗黙(やみ)から不敗に焦がれる〝無実の成果〟が不毛に絶えて、不頼の夕べが精神(こころ)を問うのは、乱心(こころ)の迷盲(まよい)の想定にも在る…。白亜(しろ)く転べる無戒(むかい)の仕種は小宙(そら)に蔓延る不在を感じ、朝に夕なに〝核(かく)〟を想わす過去の脆弱(よわ)さを疎んで在った…。不死を狂わす精神(こころ)の空間(あいだ)を無根に遮る文言(ことば)を置きつつ、暗(やみ)を奏でた「不幸の空間(あいだ)」を無知に禁じた乱心(こころ)が問うた―――。不敗に演じた無機との精神(こころ)が不快に彩る人煙(けむり)を迷わせ、不快に想わす無緑(むりょく)の小敗地(アジト)は孤高の活き血に総じてあった…。全く昇れぬ向かいの総出は幻想(ゆめ)の〝初め…〟に所在(ところ)を織り成せ、不解(ふかい)に酔わせる不論の感覚(いしき)は堂々巡りの活轢(かつれき)だった…。分厚(あつ)く認めた佳日の〝一幻(ゆめ)〟には不等に弄(あそ)べる不敗が佇み、白亜(しろ)い佳日が無論に陥る不満と一緒に脆さを買った。幻想(ゆめ)の遅さに満足しながら〝固陋の愚痴〟など乱心(こころ)と匂わせ、無知と安心(こころ)に不快を問わせる「個録(ころく)の合図」を計画にも彩(と)る…。無痛に彩る「不快の相図(あいず)」は幻(ゆめ)と乱心(こころ)に小宙(そら)を与(あず)けて、不昧(ふまい)に落ち着く「乱心(こころ)と勇慮(ゆうりょ)」に行き着く年(とし)には、暗(やみ)の脚色(いろ)から活路が問い得る歩行の「朝陽」も無残に散った。一幻(ゆめ)の空間(あいだ)に具体(からだ)が飛び散る不在の自主(あるじ)が肯定しながら、大宙(そら)と大海(うみ)から無知に辿れた不意と流行(ながれ)に巣立って行った…。〝落し所〟と孤高を想わす不具合にも観た無陋(むろう)と脚色(いろ)には、人間(ひと)と幻覚(ゆめ)へと小宙(そら)が落ち込む不明の空想(おもい)がどんどん富み出す…。無知に片付く固陋の始めが不解の明朝(あさ)から遁々(とんとん)安転(ころ)がり、朝の行方に身悶えして居る〝風(かぜ)〟の無類(たぐい)が遠目に向いた。幻覚(ゆめ)と残骸(むくろ)が過去を往き着け、〝不安と正味〟の自覚(かくご)は死んだ。白亜(しろ)く尖れる「不在の自主(あるじ)」は幻覚(ゆめ)と感覚(いしき)の廻転(かいてん)でもあり、不孝の途切りを無彩(むさい)に象(と)られる孤高の具体(からだ)が上回りもする。無頓に併せる乱心(こころ)の暗(やみ)から無知に蔓延る漆黒(くろ)さが拡がり、幻覚(ゆめ)と細心(こころ)の司祭に象る大宙(そら)に活き着く「向日の刹那」を現実に観た…。当り障らぬ孤高が湧き立つ不本(ふほん)の感覚(いしき)が堂々巡られ、不彩に色付く幻見(ゆめみ)の主観(あるじ)が孤踏(ことう)に辿れる色付きさえ観た…。白亜(しろ)い形象(かたち)に無機が彩る「得体知れずの不解」が発(た)った―――。幻覚(ゆめ)に蔓延る試算の譲渡が「下記」に幻見(ゆめみ)る愚行(おろか)を垣間見、〝世渡り上手の不本〟を画(え)に観る、怪物ばかりの個録(ころく)を買った…。無知を幻見(ゆめみ)た辛(から)さを信じて、「不在の自主(あるじ)」を無音(おと)を試せる不倖に色付く枯渇の様子は〝不倖の様子(かたち)〟は無駄に信じた無形(かたち)の美声(こえ)には一人(ひと)の空間(あいだ)が無財(むざい)を侍らせ、〝不問ばかり〟を枯渇に彩(と)るのは不明の朝日に追い立て出せた…。身乗り始める無根の浄土は「活路」を見出す懐古を延ばし、柔らばかりが富みを這わせる不満の感覚(いしき)は通底(そこ)から成った…―――。
*
…地震が来た。確かに、地震のような感覚が在った。佐賀方の従兄弟・従姉妹は目を丸くして居た。しかし、実際には、そんな地震は来なかった。従兄弟・従姉妹の中では、又、矢鱈と結婚して居る奴等が目立って居た。
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~無根の作家~『夢時代』より冒頭抜粋 天川裕司 @tenkawayuji
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