第11話 搾取の癒やし。―①
自分は大学を卒業し、毒親――当時は女帝のせいだと思っていたが、絶対神のせいもある――の理不尽さ、突拍子もなく自分を否定し、傷付ける態度に疲れ果て、胃潰瘍、自律神経失調症になった。同時に広場恐怖も発症した自分は外出が恐ろしく、アルバイトも出来なくなった。女帝と離婚し、関東に住む絶対神のマンションの一室で、ひたすら故のない恐怖、吐き気に耐えていた。ちなみに愛玩はこのルートでうつ病を発症し、リスカ、OD、過度の浪費を繰り返し、引きこもりになっている。
だが自分は、
「出かけられない……アルバイトも何も出来ない……」
「……ってことは何もしなくて良いじゃん!外出出来ないんだから!よし、漫画読んだり小説書いたり好きなことしよー!あ、子どもの頃、女帝に取り上げられたドラ◯エ5がDSリメイクされたんだ!やろう!」
何故こう考えることが出来たのか、未だに分からない。亡き祖父が見守っていてくれたのかも知れない。
とりあえず自分は、たまたま家電量販店に行くところだった絶対神に、
「私も一緒に行きたい!ゲーム買いたい!やりたい!お金はバイト代ある!」
数カ月ぶりの娘の積極的な外出の意志、ポジティブな意図を聞いた絶対神はさすがに喜んで、自分を家電量販店に連れて行った。
無事、ドラ◯エ5とDSゲット!
ソフトを稼働させ、オープニングを観た時には、文字通り体が震えるほど感動した。こんなに素晴らしく雄大な、胸躍る世界がこの世にあるんだと、驚愕した。
そんなこんなでドラ◯エをプレイしていた自分だったが、しばらくして不思議なことに気付いた。
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