一仕事目 そうだ!海に行って仕事しよう!
「あぁ、なんで俺海の上で仕事してるんだろう、、、」
……………………
「ahhhh!!もう!やってられナイ!」
「叫ぶなフィンセント!うるさい!」
もう何回目だろうかこの二人のやりとりを聞いたのは、五回目か、、、?
仕事が永遠とくる、あと今日の終わりまで何時間だ?視界も思考もぼやけて何も見えん。
「もう海に行って気分転換シタイ!てゆうか、仕事しながらでいいから海に行きたい!!」
頭の悪そうなセリフが飛んできた、けど突っ込めるような気力もない。
それは先輩も同じのようでさっきので使い果たしたのであろう。色がない、物理的に。
「仕事しながらでいいのならぁできますよぉ」
なんかすごいことも聞こえてきた。幻聴か?幻聴だな。よし。
なんか凄く体が揺らされてる気がするが、気のせいだな、うん。
なんか宙に浮かんでいる気分だ。ふわふわと気持ちいい揺れが続いているふと隣を見ると先輩も同じく浮かんでいるように見える。とうとう仕事のしすぎで幻覚が見えるようになったか。俺も社畜になったなぁ。
「うごぶぁ!」
なんだなんだ急になんか飲まされたんだが。なんだこれ。けど懐かしい。
う〜んあれだよ、あの、緑色でぇちょっと甘めでぇカフェインが入っていてぇ缶に爪の跡がついている、、、、。
「モン○ターじゃねぇか!?」
うわ、なつ!最近コーヒーとお茶とゲテモノダークマターしか食ってなかったから。
うわぁすげー。キマるわこれ。
「おキタ」
「起きましたねぇ」
「やっぱ効果抜群なんだッテ!」
「本格導入しましょうかねぇ」
なんだここ?えーと潮の香りがして、砂浜があって、波が起きてる水がある。
「「海じゃねーか!?」」
「びっくりしたぁ!なんだ先輩もいたんだ。」
「そんなことよりなんだここはお前か?」
すっ、と馬鹿の方に指を刺す。先輩は腹を抱える。笑っていない、力尽きようとしている。
「穴が開きそうだ、、、」(もう空いてる)
そんなこんなで海に来た。来たはいいが、、。
「なんで仕事をしなあかんのや!」
「「「なんで関西弁?」」」
ひぇっ、全員で言わないで。たまに出るの!しょうがないの!
せっかく海に来たって言うのにみんなで仕事、神さんは見守ってくれている。
正確には俺は浮き輪の上に乗り仕事、先輩は砂浜にベンチとパラソルを置いて仕事、
馬鹿は泳いでいる、、、。いや仕事しろ!と叫びたくなるが実際気分転換できているのはあいつのおかげである。さっき聞いたが三十分くらい粘って交渉してくれていたらしい。我慢我慢、、、。
「皆さぁん、お昼ご飯もといお茶休憩にしましょうかぁ」
「イエーイ!let's lunch time!」
やっぱ殴ろうかな。
今日の昼飯は海鮮バーベキューである。
たこ、イカ、魚(なんの魚かは不明)、巻貝、二枚貝。
メインとしてパエリアがある。
俺は食レポが苦手なので割愛して欲しいがともかくうまい。
なんというかこうパエリアには魚の出汁が染み込んでいるしエビぷりぷりだし。
焼きたてでしかも自分で焼いた新鮮な海鮮を仕事の休憩としては最高である。
さらにさらに、なんと今回は特別ということで、神さんからビールが支給されている。なんてこうもいい上司なんだ。
なぜか馬鹿が焼いたのはちょっと形が歪になる、、、どう言う原理だ??
ゴゴゴゴゴ、、、
「なんだ地震か?」
「いいぇ?ここでは地震なんて起きないんだけれどぉ?」
「んじゃぁなんなんですか?」
…
「あるとするならばぁ海が割れるわねぇ」
「「海が割れる?」」
バァァァン!!
「割れたぁぁぁぁぁ!????」
「おやおや、これは珍しい、人がいるではないか。」
「もぉモーセさん、今日は来るって言ったじゃぁないですかぁ」
「すまんすまん、まだこのいんたーねっと?の、らいん?ってやつがよくわからないんじゃよ」
「この前説明しましたよぉまたインターネット教習にきてくださいねぇ」
「嫌じゃ」
「「モーセってあの聖人んんんんん!???」」
______________________________________
なおフィンセントは海鮮にがっつきすぎて気づいていない様子。
海割った人ってモーセであってる?よくわからないんだよね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます