5. ソダシいつの間にイクイノックス仔受胎とな

 2023年6月の安田記念(G1)を最後に引退した白毛のアイドルホース、ソダシ。(父クロフネ、母ブチコ、母父キングカメハメハ、母母シラユキヒメ)


 Q. 芦毛あしげの怪物と言えば?


 ——と競馬民に尋ねると、必ず一定の支持を得て名前の上がる偉大な芦毛父ちゃん、でも名前はクロフネ産駒の純白ツヨツヨお嬢様、それがソダシ嬢です。


 通算成績16戦7勝の内G1・3勝、獲得賞金およそ6億3千万円は見事の一言です。

 牡馬ぼばにも劣らない恵まれたムッキムキホワイトボディで爆走する姿から、ファンの間では「白い砲弾ネキ」とも呼ばれて親しまれていました(笑)


 当時は、三年目シーズン途中での電撃引退に驚いたファンも多いと思いますが、その後、繁殖牝馬お母さんとして第二の馬生を歩み始めることになると、初仔の相手が誰になるのか、その予想でファンもだいぶザワザワしていたのが、もう一年前の話になるんですよね。

 どれだけ活躍しても、牝馬ひんばは繁殖に上がってしまうとなかなか続報が表に出てこなくなるのが常なのですが(馬の安全第一なので仕方ないと言えば、そのとおり)、今年12月初旬に駆け巡った速報で、界隈は一時期騒然となりました。


 ソダシ姐さん、初のお相手イクイノックスだったんですか !? まじで !?


 私も界隈の話題を拾いながら「マジかー。ちょっと予想の斜め上やったわー」と内心驚きを隠せませんでした。


 お相手となったイクイノックスと言えば、2023年度ワールド ベスト レースホース ランキングにて、日本馬史上最高レーティングを獲得して一位に輝き、通算成績10戦8勝の内G1・6勝。

 約二年の現役期間での獲得賞金額17億5千万円超(国内中央戦のみでこの額、諸々合わせると確か20億を超えた)、世界も認めるまごうことなき23年度世界最強馬。


 その種牡馬価値の高さから4歳で早々に引退して、当然のようにエリート種牡馬繋養先として名前の上がる社台SS(スタリオンステーション)さんにスタッドインと相成りました——え、一言でまとまると?

 ウルトラ ハイスペック スーパーダーリン。

 それが、イクイノックスさんです、はい。


 種付け料、確か社台SSさんの発表だと2千万円とかでしたよね……?

 しかも、そのお値段で200頭超えのお仕事こなしてますよね、むしろイクイの体調が心配になるレベルですわ……。


 ぶっちゃけますと、人気実力共に確かなソダシ姐さんですし、ソダシ×イクイ仔見たいかって言われたら、そりゃ、めちゃめちゃ拝みたいですけれども。


 遺伝的にソダシ姐さん、1/2の確率で白毛出せるみたいですし、真っ白なゴリ強牡馬とか爆誕したら、凄まじい人気になること間違いなしですし、おすし。


 ただ、同時に素人ながら不安も尽きない配合じゃないかと(余計なお世話甚だしいながら)。

 イクイは戦績こそ強い馬ですが、肝心の体質自体があまり強くないという面(サラブレッドの宿命とも言えますが)、ソダシも電撃引退理由が脚の怪我なので血統的にも脚部不安が付きまとうんですよね、どうしても(サラブレッドの宿命と言えば、それまでですが)。


 もちろん、生まれてくる仔が元気で丈夫で強ければ言うことなしですが、ニンゲンさんの予想通りに、なかなかことが運ばないのが馬産の難しさと言われていますからね、今後も注視していきたいです。


 兎にも角にも、母子ともに無事で健やかであってほしいです。

 あと、イクイも人気種牡馬のお仕事は本当にシーズン中過酷を極めると思うので、英気を養って頑張ってほしいです。

(種牡馬引退してからも長生きしてほしいから、無理は禁物で……なにとぞ、何卒)

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