3. ロータスランド無事にゴルシ仔受胎の報

 2024年11月下旬に差し掛かった頃だったかと思います。

 公式情報として、今年春に引退したロータスランド嬢が、無事にゴールドシップ仔を受胎したとの速報がありました。


 種牡馬としての真価が問われる10年目を見据えて、ある程度産駒傾向がはっきりしてきたゴールドシップの嫁(本命馬の一角)として、小林オーナーが血統等十二分に考慮した上で買い付けてきたアメリカンガール。


 当馬自体は3歳時点を怪我で棒に振ってしまっていたのですが、長期休養を挟んで2021年から再始動したところ、芝は任せなさい、短距離得意です、早熟ですが大器はもちろん晩成で何も問題ありません、重馬場なんて蹴散らしますわ——!

 と、パワーとスピードでゴリゴリ重賞を勝ちまくるので、「ゴルシの嫁が強すぎてなかなか嫁に来ない件」と、まるで往年のラノベのタイトルの如し事態に。


 ファンと関係者の双方で、その強さをポジティブに捉えつつ、ざわつく話題となりました。


 結果、そこから見事に2024年3月、今年の高松宮記念(G1)まで走りきり、ラストランでも掲示板に食い込んで、通算成績26戦6勝。

 気がつくと、賞金総額二億六千万円を自ら積み上げての天晴れ嫁入りと相成りました。

 夫婦揃って、オーナーさんの獲得なさった賞金額ランキングのワンツーを飾る孝行馬たちです。


 ついでに、ロータスランドに騎乗した騎手たちの面々、いずれもゴールドシップに縁の深い顔ぶればかりで、そのことから「婚約相手の関係者にも事前にしっかり手土産持って挨拶回りするデキる女」扱いされていました(笑)


 関係者の皆さまが、完全にロータス嬢に骨抜きにされてるの、面白すぎる。

(競馬民界隈では、この現象を「脳を焼かれる」と表現していたりします)


 なんやかんやで颯爽と億単位の持参金を携え、予定より約二年遅れてゴールドシップの元にやってきたロータスランドは、「とつぐ」と「かせぐ」を間違えたのかもしれない……日本語って難しいからね、と嫁入り前の爆稼ぎエピソードはファンの間では、もはや鉄板のネタとなっています。

(夫婦揃って面白エピソード供給過多・笑)


 で、冒頭のゴルシ仔受胎の報ですよ。


 ロータスランド嬢の適正って、父ゴールドシップに足りなかったもの(短距離で発揮するスピード、逃げ脚質、緩みがちな筋肉を引き締める硬さ、怪我に強い体質など)をバッチリ補うのが目的っていうのは素人目にもハッキリ分かるのです。

 夫婦揃って息の長さと頑丈さも、従来のゴルシ産駒とは違ってかなりポジティブ要素ですからね。(※兄姉産駒たちはゴルシの頑丈さ頼みで、牝系由来の体質の弱さや脚部不安を抱えがちなので)


 だから、無事に受胎できたようで、まずは何よりの朗報です。


 ただ、2回種付しての受胎、出産予定が来年2025年4月中旬というのは遅生まれグループと考えて良いと思うので、一筋縄ではいかなかったらしい現場の苦労が窺えます。

 初仔は小さめになる傾向が強いので、兎にも角にも、まずは母子ともに健康無事であってほしい。間違いなく期待の仔なので。


 近年の産駒成績から、ゴールドシップ×アメリカ産肌馬(本当はこんなざっくりした括りじゃないけど、便宜上の表現ということでお許しを)は期待大の配合とのことなので、そこを考慮して選び抜いた本妻馬たちから生まれてくる、これからの仔たちの注目度は格段に高いのです。


 今年、鮮烈なデビューを飾った白毛ゴージャス嬢(22年産駒)も母サトノジャスミンがアメリカンガールですし、同両親の全妹23ちゃんもゴージャス嬢を上回る馬格の良さとオラオラボス気質で来年のデビュー熱がますます高まっています。


 同じオーナー所有のアメリカンガール、ランドネ嬢との22年産駒、23年産駒も同様に注目株です。

 ランドネの22くん改め、競走馬名ドマーネくんも早ければ年明けにはデビューの頃合いになるのかなという感じのようですよ。

(※今は真っ黒ボディですが、芦毛判定なのでいずれ驚きの白さとなっていくでしょう、楽しみです)

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