第3話
オリハルコン、ミスリル、魔鉄、パワーストーンなどが取れたぞ。
それにしても恐竜のような魔物まで居やがったことにはビックリだぜ。
イングラムM10を20発も撃ち込んだら、さすがの恐竜も死ぬしかない。
それにしても大きな魔石をゲットしたぜ。
それに新鮮な肉も手に入れた。
そしてオリハルコンをキューブの中で見ながら思い
あれを作ろう・・・嫌々、もっと凄い物を作ろう。
そんな時に「ドンドン」と叩く音が響く。
「何だ・・・」
外を見ればスケルトン騎士がキューブを叩いていた。
もう夜なのに何かあったのか・・・
「ドアよ開け」
外に出ると「カチャカチャ」と言ってるが分からん。
ゲームでは会話出来たのに・・・ここでは出来ない。
あ、手を引張られる。
行った先は門の前だ。
スケルトン騎士が指先で指すのは、門の外らしい。
なので階段を駆け上がる。
あ、外には無数の眼が光ってるぞ。
しかし暗くて眼しか見えない。
ならば・・・「ライト」
光の球が現れて辺りを照らし出す。
なんと猫の耳の人間が大勢立って、こっちを見上げているぞ。
耳が猫で尻尾もあるハズだ。
「お前らは、ここに何しに来た!」
「一晩泊めてください・・・幼い子供も居るので・・・どうかお願いします」
俺ってゲームでもNPCと取引きしかしてない。
ゲームの軽いコミュニケーション障害が原因で上手く会話が出来ない。
現実の世界では、会話して買い物をして普通に暮らしている。
しかしゲーム内でボコボコに罵られた経験があった。
それは現実の世界まで発展して、名や顔まで晒される嫌がらせにあった。
もう精神科医に掛かる程のノイローゼだ。
しかし、ゲームが好き過ぎて止める事が出来ない。
だからゲーマーに係わらないように、このゲームにのめり込んだ。
なのでゲーマーとの取引きなんか無理で、やったこともない。
色々作った物はNPCの商人に売るのが日課だった。
それ以外の接点がない。
だから亜人も同じで話たことがない。
ああ、親の足にしがみ付く子供を見たら、このまま放置なんか出来ない。
あの魔物がいつ来てもおかしくない。
来たら殺されてしまうだろう。
仕方ない・・・勇気をだす。
「門よ開け」
「ギギギギー」と門が開く。
もう大勢の猫族が入ってきたぞ。
誰も彼もガリガリに痩せてる。
グーゥと腹が鳴ってるのが聞こえてくる。
最初に話した彼女を呼んだ。
「君、こっちに・・・」
「ありがとうございます。私はミャーです」
「これを持って行きなさい」
リンゴと携帯食を箱に入れて手渡す。
「これは・・・食べても良いのですか・・・」
「こっちのは味が無いが満腹感はあるハズだから、我慢して食べてくれ・・・」
「ありがとうございます・・・」
彼女は、皆に向かって「食べ物よ・・・皆、取りに来て・・・」
もう食べるのに必死だ。
「母さん、これ美味しいよ」
「そうね」
中には腕が切られて無い者も・・・
「君、ここに来るんだ」
怯えながら来る男に「メガヒール」と唱える。
無かった腕が再生されてニョキニョキと生える。
「え!腕が治っている・・・」
「嘘!」
周りの猫族が騒ぎ出す。
「すいません・・・娘の足を治してください」
ああ、こんな小さな子の足まで無いのか・・・
「メガヒール」
その子の足も治る。
母親も子も抱きついて泣き崩れている。
魔力回復ポーションを飲みながらヒールで治したよ。
その度に感謝された。
なんか良い感じだ。
ああ、今夜は少し寒い。
仕方ない・・・あれでも出すか・・・
今のキューブ型の古いタイプのキューブ家をだす。
4LDKの間取りでバス、トイレ付きをデンと出す。
嫌々、凝りに凝った3LDKのキューブも出す。
キューブが50も・・・
イヤー・・・こんなにも作ってアイテムボックスに放置してたのか・・・我ながら呆れる。
「さあ好きな家に入って・・・」
あああ、トイレの使用方法を教えるハメに・・・
「大をした時は、このボタンを押して「ジャー」て温水で洗ってくれるから・・・」
実験に使った子供に「母さん、尻に水が・・・なんか気持ちいい・・・」
ああ、聞かなかったことに・・・
「このボタンで温風が吹いて乾かしてくれるから、この風が嫌ならトイレットペーパーで拭くといい。そして最後にボタンを押したら「ジャー」って流れるから」
それに風呂の入り方も教えたよ。
猫って水が嫌いなのに、湯船に入ってなごんでた。
ああ、猿も温泉に入るから・・・
あ、カピバラも入ってたのを思い出す。
朝になったら土下座しながら「どうか、ここに住まわせてください」
え!住むの・・・
皆の顔は心配な表情で・・・今にも泣きそうな・・・
「ああ、いいだろう・・・しかし、俺に逆らったら出て行ってもらうぞ。それでいいのなら・・・」
「はい、それで良いです」
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ゲームの世界で何でも作って生きる @katuniro
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