第2話
門を開けて外に出ることにする。
右を見て、左を見る。
「魔物はいないようだ」
ここが魔の森なら色々な金属や結晶があるハズだ。
魔物の素材も大事な材料になる。
ここでの俺の実力は、未知数に近い。
ゲームと現実は違い過ぎる。
過信したら死ぬ運命だ。
あのキラーラビットの角も削れば、りっぱな槍先になる。
そんな良さそうな素材を探しながら歩く。
「あれは、薬草だ」
走り駆け寄る。
「高品質な薬草だぞ」
根っこまで綺麗に取ってアイテムボックスに仕舞う。
ああ、群生地だからめちゃ多くの薬草が取れた。
これだけで儲け物だ。
あれ?・・・あれって骨だ。
きっとスケルトンで隠れてるに違いない。
鑑定結果は、レベル1だから弱過ぎだ。
それにしても、めちゃ懐かしい・・・
ゲームでは、100体のスケルトンを従えていた。
それなのに、ここに来た時には100体のスケルトンは居ない。
「なぜ!!」って叫んだ。
あんなに苦労して育てたスケルトンなのに、めちゃ淋しいぞ。
だから怖くもない。
戦い方をよく知っているし、勝イメージしかない。
なので盾を取り出す。
一歩、足を踏み入るとスケルトンは、ゆっくりと立上がって剣を振り上げる。
その攻撃パターンも知ってるぞ。
その剣を盾で受けて、思いっ切りぶつかって跳ね飛ばす。
魔力がバラバラになって、骨もバラバラになる。
やっぱ弱過ぎだ。
これでスケルトンは倒した事にはならない。
頭を叩き割ったら倒した事になる。
しかし倒さない。
しばらくすると魔力が回復して、ゆっくりと起き上がる。
レベル1だから骨と骨の繋がりが弱い。
強い衝撃で呆気なく繋がりが崩壊する。
ああ、懲りずに剣を上から叩きつけてくる。
それも受止めて、盾の向きを変えて押出す。
ああ、バラスを崩してバラバラに
骨の繋がりが脆過ぎる。
肉があれば違った戦い方が出来るのに・・・
あ、それはゾンビだ。
何度もバラバラしてスケルトンの心を折った。
「やっと出やがった」
『配下にしますか・・・はい:いいえ』
はいを押して仲間に出来たよ。
「カチャカチャ」と挨拶をしてくる。
「そんな錆びた剣じゃダメだ・・・この剣を使え」
錆びた剣を受取って真新しい剣を手渡す。
めちゃ切れる剣だ。
俺が使った盾も切れる剣だ。
あれはキラーラビットだ。
レベル1のスケルトンには、調度良い相手だ。
「スケルトン、やってしまえ」
飛んできたキラーラビットを剣で簡単に斬る。
あ、レベルが上がってる。
スケルトンの動きが少し速くなったぞ。
右から飛び上がるキラーラビットを下から斬り上げて倒す。
2匹が同時に飛んできた。
それを上手く左を斬って、返す剣で斬り上げて斬る。
1レベル上がっただけで剣の技も増えた。
あ、またレベルアップしたぞ。
なんと30匹のキラーラビットを斬ってレベル10になっている。
なんの疲れもない状態でダメージ0で健在だ。
なのでアイテムボックスからフルアーマーを取り出す。
俺も手伝いながら着せてやる。
足の骨も太くなっている。
その足にピッタリな脚アーマーを装着。
骨と骨の繋がりが強くなって、フルアーマーの重みでバラバラにならない。
そして剣も重い剣に取り替える。
パッと見た感じだと騎士に見違える。
これで打撃にも強いスケルトン騎士の完成だ。
そんな森探索でリンゴの木を発見。
この木は、魔力回復も可能で栄養もいい。
だからリンゴを取りまくったよ。
あの味のない携帯食をリンゴと一緒に食べれば・・・少しはましかも・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます