孤独

——その日の夜




なかなか眠りに付けなかった。


旦那さんも留守の家の中で、一人で涼君と俊也の事を考えていた。


スマホを見ると俊也からのラインがきていた。




『明日17時に迎えに行く』


そうだ。


俊也と会う約束をしていたんだ。



はっ・・・///////


そうだ!!!


俊也と・・・キスしたんだ!!!//////キスどころじゃない。





私は、色々思い出し・・・急にすべてが恥ずかしくなってベットに潜り込んだッ・・//////


呑気に涼君にドキドキしてる場合じゃないッ!!


俊也ともちょっと絡みが・・・・ってか!!!俊也との方が結構絡みがあったし!!!


美佳・・・まだ起きてるかな。


でもでも!!


美佳を巻き込むわけにはいかないし!!


しかも、あの何時間かで2人の男と色々あったなんてどんだけ軽いんだって思うし。




でも、すっごく・・・不安ッ・・・・。



・・・・・・・・。






——翌朝





はっ!!!!!



慌ててベットの布団を捲って枕元に置いてあったスマホを見た!!


朝の9時!!!



はぁ・・・。

昨夜ずっと考え事していて、なかなか寝付けなかったから寝坊をしてしまった。

こんな遅くまで寝るなんて・・・。


直ぐに顔を洗って着替えをした。


洗濯をして掃除機をかけ、軽く朝食を食べ・・・・。



私の日常なんてこんなものだ。

白金台の住宅地に立つ真っ白な一戸建て。


庭もそこそこあって、そこには季節の花が咲く・・・。


簡単に化粧をして庭に出て花に水をやった。


新婚当初、綺麗な庭に花壇を作ってもらって・・・凄く嬉しかったのを覚えている。

毎日、水を撒くのが楽しかった。


それが今となっては、ただの習慣。


世間から見たら幸せな安定した・・・結婚生活なんだろう。


庭で花に水をやっていると、



「あっ!!三木さんーーー、こんにちはーーー」


隣の奥さんが庭越しに声を掛けてきた。


「あ・・・、こんにちは」



噂好きなお隣さんは多分40代前半・・・・。


余り関わりたくはない・・・が・・・・、隣なのでそうもいかない。


「ご主人また出張???忙しいわねーーー・・・」


私は、作り笑いして水やりをやめた。


「まぁ、いない方が楽だし」


それ結構本音ッ!


「まぁねーーー、お宅はお子さんまだだもんね。うちは旦那が居なくっても子供がいるからーー、一人の時間が欲しくて欲しくてーー!」


日々、ママ友とランチやら習い事やら忙しそうですもんねーーー・・・。


そういうのやらなきゃいいのに!!


「お子さん居ると大変ですもんねーー、じゃぁ私はこれで」


私が家の方に向かうと・・・・。


「奥さん!!・・・・・今日、うちの長男の誕生日パーティーを夕方からやるんだけどいらっしゃらない???」


・・・・・・・。


何で私がッ???


何も言わず振り返ると奥さんは笑って・・・・。


「いっつも家で一人ぽっちなんて寂しいじゃない!!うちは、うるさい位だからよかったら・・・」


寂しい???


「・・・残念ながら・・・夕方から用事があるんです。お誕生日おめでとうございます・・・とお伝えください。」


寂しくなんか・・・・。


ないのに。








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