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——淳side
友達から電話が来て、オフィスが煩いからロビーで話をしていたら・・・こんな時間に来るはずのない客。
時計を見ると・・・やっぱり19時前。
また女の方を見ると女はビクッとして・・・。
「あ・・・あの・・・・。」
少し怯えた様子で話しかけてきた。
「なんか用??ここ、18時までなんだけど??」
良くエレベーター乗れたな。
ビルの入口、警備員居なかったかな。
「あの・・・俊也に・・・、俊也に・・・連れて来られて・・・・」
はっ?!
俊也ッ?!
「俊也ッ?!・・・ってことは・・・・」
俊也が連れてきた女。
思わず俺が声を上げると女は首をかしげて・・・。
「俊也をご存知ですか???」
・・・・マジか・・・・。
口を抑え一瞬考え・・・・。
いつまでもエレベーターに乗ってる女の手首を掴み、そこから下した。
「ちょっとそこで待ってろ!」
ソファーを指さし言うと女はビクビクしながら頷いた。
——結城side
なんだここっ!!!
私をエレベーターから下した男の人は・・・黒髪で・・・・切れ長の目で・・・
スッゴイ・・・イケメンだった。
スマートなスーツにネクタイをして、その部屋のカウンターに入って社内の電話みたいなのを使って・・・・。
「あ・・・、淳だけどー・・・今俊也のが来た!」
俊也のッ???
なに・・、俊也のって何ッ????
私はそのカウンター内に居る淳という男を横目で見ながらソファーに腰掛けた。
なになになに??ここ一体何ッ???
俊也は私が喜ぶところと言ったけど・・・・。
今のところ・・・喜ぶ要素、
1つもありませんけどッ!!!!!!
「おいっ!」
ひぃっ!!!
何この飼い犬を呼ぶような感じッ!!!
勢いよく首を淳という男の方に向けると、
「・・・3分待ってろ・・・」
はっ?!
なっ・・・・
カップラーメンじゃないんですけど!!!!
「あのっ!!俊也に何も聞いてないんだけどッ・・・なんなんですか?ここ!!」
ちょっと腰を上げて言うと・・・淳という・・・・
面倒だな。
淳はチラッとこっちを見て・・・・。
「説明面倒くさい!説明係が来るからそいつに聞いてくんない??」
超ーーーーーーーッ!!!
感じ悪ッ!!!!
説明係って何ッ?!
「貴方は?」
私がすぐに聞くと淳はまたまた更に面倒くさそうな顔。
コイツ絶対性格悪いと思う。
心の底から思った。
「俺は淳ーーー、んじゃ!!俺もう帰るからーーー!!」
はぁっ?!
そんな情報じゃなくって・・・・。
と、思ったが、
淳・・・君はカウンターの奥の扉を開けて、
行ってしまった。
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