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——結城side
俊也が変。
ってか、俊也って・・・・何であんな上手いの???
ビックリした・・・//////
ずっとずっと・・・一緒に居た俊也。
都内の高校に通っていた私達。
俊也は1年の時に同じクラスになり、入学早々私と美佳に声を掛けてきたの。
凄く格好良くて・・・女の子にもモテていたのに、誰とも付き合わずいつも私と美佳と居た。
俊也は高校を卒業すると大学にはいかず就職。
どんな仕事をしていたかは・・・聞いてないけど・・・・、毎日忙しそうにしていたのを覚えている。
その仕事も5年程で辞めて、あのイタリアンのお店をオープンさせたの。
何でそんなお金あるの???って思ったけど・・・美佳に聞いたら・・・。
俊也の実家って結構お金持ちっぽいよって・・・・。
確かに・・・いつもご飯とか奢ってくれるし、・・・・いつもいい服着てるし。
でもなんか・・・不思議だった。
仲良いんだけど・・・・。
なんか・・・影があって・・・・。
30分くらい車で走り、到着したのは・・・・。
銀座。
「銀座???」
私が窓から外を眺めて言うと、俊也は大きなビル敷地内に入り・・・警備員さんに何かを見せると、そのビルの地下の駐車場にそのまま入って行った。
・・・・・・。
「ここって・・・・何???」
俊也の顔を見ても俊也は何も言わなかった。
地下の駐車場に入るとそこには高そうな車がビッシリ止まっている。
なに・・・???
ここ・・・。
車を止めると、俊也はハンドルに顔を付けて何も言わない。
??????
「俊也???」
私が言うと俊也はゆっくり顔を上げて・・・私を見た。
「・・・結城・・・・」
?????
やっぱり、俊也変だよ。
「どうしたの???」
私がまた聞くと、
俊也はにっこり笑いながら、
「・・・明日逢ってって・・・約束・・・・忘れるなよ???」
・・・・・・。
「う・・・うん・・・・」
なんだろう・・・。
俊也は私の返事を聞くと少し笑って車を降りた。
私も急いで車を降りる。
ここ・・・なんなんだろう。
俊也は私の手を握って、グイグイと歩いて行った。
車に詳しくない私でも分かるような高級車の間を歩いて・・・。
端っこの方にある鉄の扉を開けた。
何があるんだろうって・・・ドキドキしたけど、扉の向こうはいたって普通のビルのロビーだ。
受付もない、エレベーターホール。
2つあるエレベーターのボタンを押す俊也は少し強張った顔をして何も言わない。
エレベーター脇にはビルの案内、等はなく・・・・ただ・・・綺麗なホールだ。
「ねぇ・・・ここ・・・・何???」
私がそう言っても俊也は何も言わなかった。
ポーーンと・・・エレベーターが到着して・・・・扉が開くと俊也は私の手を引っ張って中に入れた。
「俊也???」
俊也は乗る事は無く・・・・中のボタンの・・・10階を押し・・・・。
「大丈夫だよ・・・」
え・・・????
そう言って・・・・
『閉』
ボタンを押し・・・・・。
「俊也ッ?!」
俊也はそのまま下を向いてしまい、・・・扉が閉まった。
・・・・・・・。
え・・・・。
ぇえええっ?!
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