「ばーーーーか!!今更口説くか!!!・・・で??結城、今夜も旦那遅いの?」


俊也はまた直ぐに私の方を見て言った。


私はスプーンを咥えたまま・・・・。


「今、出張でいないしーーー、いつ帰るか分かんない!!」


不貞腐れた子供みたいに答えた。

うちの旦那さんは一回出張や遠征に出ると、暫くは帰ってこない。


仕事も不規則だから、帰ってきても凄く遅い。


そうすると、俊也は私の頭を押すようにしてポンッ!!!ってして、そのまま立ち上がると・・・・・。


「俺、18時に仕事あがるから待ってろよ!!!良いとこ連れてってやるから!」


はっ?!


俊也が行ってしまった後、美佳はニヤッと笑って・・・・。


「あーーーーあ、・・・誘われちゃったーーー!」


灰を落としながらそう言った。


「違うでしょッ???同情してんのよッ!!!」



私は残りのパンナコッタを流し込む様にして口に入れ言った。


美佳は笑って自分のパンナコッタも私の前に置き、


「昔っから俊也はアンタが好きだったでしょ??気付いていたくせにーーー・・」


うっ・・・///////


「そんなっ・・・、だって別に何も言われてないしーーー・・/////」


何も言われていないのに、こっちから何かを言うのもおかしいと思うし・・・。


私がそう言うと美佳はタバコを押し消し・・・・・。


「言わなくたって分かってるでしょ???もういいじゃん!!俊也と不倫しちゃえば???」


ふっ・・・//////!?

不倫ッ?


思わずパンナコッタを吹き出しそうになりながら・・・・。


「なっ・・何言ってんのッ?!//////」





——俊也side




裏に入って携帯をポケットから出すと、


「俊也さん、・・今日もあの二人可愛いっすねーーーー、いつ紹介してくれるんですかーーー???」


店長の忠司が笑って言ってきた。


「ばーーーか!アイツらはダメーーー・・」


俺はそう言って事務所の方に行き、電話を掛けた・・・。



ある人物に。


3回呼び出し音が鳴ると、


『はい・・・・』


電話の相手は冷静に淡々と電話に出た。


「もしもし?・・・今平気??」


店の方を覗きながら美佳と・・・結城をがまだ居ることを確認・・・。


『何か変わったことあったのか?』


電話の主が言う。


・・・・・・。


「今日・・・連れていく」


そう言うと電話の向こう側で少し安心した声で・・・・・。


『ご苦労様・・・承知した・・・・。』


・・・・・・・。



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