第1章 15年後

橘結城。


21歳。


職業:タレントモデル




私は今、夏真っ盛りの湘南の砂浜にいる。


大きなパラソルの下で汗を拭きながら、水をガブガブ飲んだ。




「はい、もうワンカットで終わりだから頑張って!!」


マネージャーの美和さんにそう言われ、ミニ扇風機を顔に当ててグッタリ。


「美和さんーーーー・・かき氷―――・・・・・かき氷食べたーーーい・・・・・」


「もう少しだから――!あともう少し!!終わったら買って来てあげるッ!」



やったーーーー!!!

と、両手を広げ椅子の背もたれに寄りかかった。


すぐ後ろに見える素敵な海の家。


そこには若いカップル、ビキニを着た若い女の子達が楽しそうに笑ってる。


最近あんな風に遊んでないなぁ・・・。



「美和さーーーん・・・・私も遊びたーい・・・・・」


思わず口を尖らせ愚痴った。


美和さんは私の横にしゃがみ込み・・・・。


「分かった!!じゃーーー、来週のオフは私がどこか連れて行ってあげる!!!ど車でどっか行こう!」


「絶対だよッ???約束ねッ????」


私がそう言うと、美和さんは笑って私が持っていたタオルを手に取って私の額に当てた。


「約束!!!だから頑張ろうッ!!!」




21歳になった私は・・・・現在雑誌のモデルをしていた。


高校生の時、ずっと憧れていたモデルさんが所属する事務所に偶然スカウトされ、今はモデル業!!!


なんだかんだ撮影が終わり、私は美和さんから自分の財布を受け取った。


「結城、片付け終わったら私が買ってくるからロケバスで待ってて!」


美和さんはそう言って、荷物を片している。


やっぱり夏を感じたいし、・・・片付け終わるの待ってられない。



「海の家で食べたいもん!だから行って来るねん!!」


美和さんを振り切って直ぐそこにある海の家に走って向かった。


「あっ!結城ちょっと待ってって・・・・」


なんか・・・ここの海の家盛り上がってるなーーー・・・。


麦わら帽子を被って、サングラスをして、そのお店に入って行くと直ぐに真黒に焼けてるちょっと怖そうなお兄さんが出て来て・・・・・笑った。



「一人??店で食べる???」


あーー・・・、振り返って現場を見るとまだ片づけをしていて時間がかかりそうだ。


「お店で食べて良いですか???」


私がそう言うと、その男の店員さんの後ろからもう一人が走って来て・・・・。


「あーーーーーーっ!!!お前あっち行ってろって!!」


そう言って最初に居た厳ついお兄さんを押しのけ私の前に立つのは・・・・。


・・・・・///////



お洒落に髪をセットした・・・・超イケメンお兄さん。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る