Ep.10 無垢なる暴走
結局のところ、昨夜ずっと纏わりついてきた、あの妙な感覚は……
最終的に、夢にまでついてくることはなかった。
けど。
だからこそ、それが余計に奇妙だったこともあって。
俺は……
何かとざらついた感覚のある、闇の底から、意識を浮かび上がらせるようにして。
目を、覚ましていた。
昨夜は、嫌な影を胸に抱えたまま、眠ったはずだったのに――。
けれどそれは、夢の中にまで出てきて、俺を苦しめることはなかった。
……その、はずなのに。
目覚めた今もなお、何故か俺の中には、ひんやりとした、違和感とも言える重い蟠りが残っていた。
「……はぁ。なんだってんだよ、これ」
そう呟き、全身に汗を滲ませながら、上体を起こす。
すると。
ふと、ベッドの脇のテーブルに、いつの間にか花瓶が置かれていたことに気づく。
さらにその花瓶には、誰かが差してくれたのであろう、赤い花が一輪だけ揺れていた。
誰が、置いてくれたんだろう。
母さんか、あるいは……
とか、逡巡しながら。
俺は、ぼんやりとそこへ視線を落とすのだが。
瞬間――
昨夜見た、妙な“鎖”の幻影が、脳裏を
「…………!」
と、そこで。
「あ、おはよう。起きた?」
「ああ、ナナシか。おはよう……」
「……なんか、調子悪そうだね。どうしたの? 変な夢でも見た?」
ふと、窓際に身を預けていたナナシが、頬杖をつきながら、そう声をかけてくるのだが。
「……いや、逆だ。それがさ……。夢とかは、何も見なかったのに……なんか妙に、胸が重いっていうか」
「……そうなの? 大丈夫? ふわぁ……っ」
しかし俺がそう言っても、ナナシはそう心配の言葉をかけるだけで。
最終的には、大きく口を開けてあくびをし、窓の方へと顔を向けていた。
そんな彼女の仕草は普段通りなのに、俺は……。
ナナシの態度がどうという訳ではないんだけど。
なんというか、心の中に渦巻く、漠然とした不安を、未だに抱えたまま。
胸の奥にもやっとした影がへばりついてる感覚に、頭を悩ませていた。
そして。
「はぁ……」
「……思ったより、深刻そうだね。やっぱり、そんなに大丈夫じゃなさそう?」
再び、ナナシにそう声をかけられて。
不意に。
結局のところ、いざ生き返ってはみたものの……
俺は未だに、自身とナナシの間に結ばれた契約について、何も知らないことに気づく。
そのため……
「……大丈夫じゃない、のは確かなんだけど。それ以上に、気になることがあってさ。……なあ、ナナシ。結局、俺たちはさ……あの世界で、契約を結んだんだよな?」
と、俺は訊くのだが。
「うん。結んだからこそ、キミと私は、今ここにいるんだよ」
ナナシは窓際に座り、足をぶらつかせながら、そう当たり障りのない答えを言うばかりで。
だからこそ、俺は。
「……なるほどな。でもさ、契約した割には、まだ何も分かってないんだよな。得た能力の名前は、契約書みたいなもんに書かれてたけど、その効果も、代償も……まだ、実際に使えてないから、分かってねえ」
「……そうだね。私たちが得た能力である、『無垢の鎖』――。あれは絶対に、普通の能力じゃないよ。勇翔と私、特別な魂同士が契約を結んで、得た能力なんだもん。……だから、代償も、たぶん激しいと思う。能力の発動条件は、場合によって色々あるから……。やるなら、力そのものが、今、この場でどう動くか、実際に試さないと分からないかな」
そんな自分が投げかけた問いに対し、そう返すナナシの言葉を聞いて、息を呑みながら。
隣で静かに揺れる、花瓶に挿されている、名も知らぬ一輪の赤い花へと、目をやった。
妙な鎖の幻影に、拭いきれない違和感の正体はまだ掴めていない。
けど。
俺とナナシが契約して得た能力は、“無垢の鎖”だと、あの契約書には書かれていた。
さらに、ナナシだってその名を肯定した。
だから。
とりあえず俺は、今さっき、自分の中に浮かび上がってきた……
この違和感はもしや、自身の能力に由来しているものなのではないか、という、脈略こそないけれど、確信として俺の中に根付いている、その疑問を解消すべく。
「……なるほど。試す、か。じゃあ……」
と、呟いた。
「えっ、いやいや! 病室でやるのはダメだよ! 第一、まだ勇翔の身体だって、完全に馴染んだ訳じゃないんだし――」
そして、俺がそう言うなり、ナナシは止めに入るのだが。
「いいえ。むしろ、やってみなさい」
そんな彼女の声を遮るように、何者かの声が、この場に割って入った。
……その声の主は、病室の戸を開け、急に入口から姿を見せたパンドラだった。
それから彼女は、白衣を揺らしながら近づき、俺の視線の先にある、小さな花瓶に向かって顎をしゃくる。
「勇翔くんの魂は……完全ではないにしろ、一日ほど休んで比較的、身体に馴染んできた頃でしょう。ならば、今のあなたが、どんな力を行使できるのか……ここで確認しておいた方がいい」
さらに彼女は、堂々と、能力の使用を推奨し。
「……マジでやるのかよ」
「ええ。この病棟の管理を任されているのは私ですから。それに、この花瓶だって……用意したのは私です。私ほどの実力者であれば、壊れた花瓶の一つや二つ、すぐに直して差し上げましょう」
さらにパンドラは、昨日とは全く違う……
というよりは、歩たちに向けていた、別人みたいに柔らかい笑顔を浮かべながら、淡々と、そう言い放つばかりで。
「……分かったよ」
だから俺は肩を竦めつつ、けれど、あえてこいつの思惑に乗ってやるつもりで、花瓶を睨みつけた。
そして。
俺は、先ほど自身の胸の奥に閃いた――
翡翠色の光を放つ、あの“鎖”の感覚を呼び覚ます。
「……来い、無垢の鎖」
それから、自身の持つ“力”の名を呼んでやる。
刹那、淡い光の鎖が、俺の右手から素早く伸び、花瓶に挿された花を鋭く縛り上げた。
すると。
その花は一気に、陽を浴びたように、凛と大きく咲き誇った。
それを見たパンドラは顎に指を当て、初めは呆れ顔を見せる。
「ふむ……花が綺麗に咲いただけですか? 拍子抜けですね」
のだが。
その直後。
いきなり俺の心臓に、鋭い痛みが走る。
「ぐ……っ!?」
それでいて。
突然襲ってくる痛みに、歯を食いしばりながら。
されど俺は、確かに感じていた。
生の力を他者に与えるその代償に、自分の命が削れる――そんな感覚を。
しかし。
そこで、俺が能力の使用をやめた瞬間。
今まで花にずっと絡まっていた鎖が、俺の手中に収納されていき――
いきなり花瓶が割れた。
「っ!?」
瞬間、辺りに水と、花瓶の破片が飛び散ったのだが。
俺が驚いたのは、そこでなく。
なんと、その花の根が……
ぶちぶち、と嫌な音を立てながら、自身を支える花瓶を割るほどの高威力を伴い、硬質な蔦へと性質を変化させていた所にあった。
「っ!? な、なんだこれ……!」
「わっ……!? わわわわ……!]」
瞬間、その根は蛇のように蠢き、さらに伸び広がっていく。
それは病室の棚の上に置かれていた、元より花瓶のあった場所から。
その花瓶が割れてもなお、赤い花は宙に浮き、その根を伸ばし続けては太く膨張し、荒々しい生命の奔流となって――
「……ふむ。訂正しましょう、勇翔くん。これは……まぎれもなく“命を増幅する力“でした。想像以上です。素晴らしいですね……」
病室の白い床を貫き、裂き、叩き割りながら、暴れ出す。
しかし、そんな花の根が動く度に俺の心臓はギリギリと痛み、荒々しく暴れ回る生命の奔流に蝕まれていく。
「おっと」
が、そんな中でも、パンドラだけは涼しい顔を崩さない。
加えて奴はひらひらと舞うように、暴れ狂う根の攻撃を避けながら……
「あっ……! パンドラさん、危ない!」
さらに、そんなパンドラに襲いかかってくる根を見てか、それまでずっと窓際にいたナナシが、奴を庇うためにこちらへ向かってくるのだが。
「ふふ……心配無用ですよ、ナナシ君。……ですが、まあ勇翔くん、君の能力は、とんだ暴れん坊さんですね。――困ったものです。さて……この場合は、炎か氷か。どの
しかし当のパンドラは、そう愉快そうに呟き、気付けば自身の羽織っていた白衣を開いていた。
さらに、そんな彼女が羽織る白衣の裏地には、何十本もの注射器が、整然と留められていた。
それらは一本ごとに色合いの異なる紅い液体が満たされ、妖しく輝いている。
「……決めました。こちらにしましょう」
――そして。
パンドラは、最終的にその中から選んだ一本を抜き取り、ためらいなく己の腕へと突き刺した。
瞬間、異質な赤い結晶が、パンドラの腕の中に張り巡らされた、青い血管の中を駆け巡っていく。
それから彼女の腕はどんどん変質し、痙攣する指先が、次第に鋭い刃へと変じていく。
「制御ができないのならば――斬り落とすだけです」
そしてパンドラは冷徹にそう呟き、やがて大きな鎌の形へと変質した、自身の腕を大きく振るった。
すると暴れ狂う根は、彼女の見事な剣戟によって一瞬で断ち斬られていく。
それから、最終的に……
水しぶきと、砕けた花瓶の破片。
また、びちびちと暴れ狂う、斬られた蔦の一部がぶちまけられ、さらに床の裂けた病室で。
なおも宙に揺れていた赤い花は、いつしか生命力を失って、床へ落下し。
「勇翔くん。君には美しい生命の輝きを見せてもらいました。……ただし、それが制御されていなければ、こうやって周囲を危険に晒すことになる。くれぐれも、覚えておくように。気をつけてくださいね」
そして、笑みを崩すことなく、けれど険しい視線をこちらに投げつけながら、パンドラはそんな言葉を放ったのだが。
「うっ……すんません……っ」
かたやその言葉を聞いて、俺は肝が冷えた。
「……す、すごい。……でも、パンドラさん。さすがに、やりすぎじゃない?」
しかし、その一方で。
ナナシはパンドラの行動に感心しつつ、けれど最終的に奴の行動をそう咎めた。
「いえいえ。制御できないなら、まず斬り落としてみるものでしょう。……ねえ、勇翔くん?」
が、パンドラはそこで悪びれもせず、それどころかトンデモ理論を展開しながら……
とはいえ、まるで俺を叱るように、こちらへそう問いかけてくる。
「んなホトトギスみたいな……。そういった軽い感覚で、色々斬り落とされても、周りは困るんじゃないですかね……」
そのため、俺はそう反論してみたのだが。
「ほう? 自身の能力を暴走させて周りを巻き込んだ人が何をおっしゃる?」
「うっ……」
結局のところ、パンドラに痛いところを突かれて、あえなく俺の反論は無に帰して終わった。
のだが。
「……まあ、それはいいでしょう。――しかし勇翔くんに、ナナシ君。これで分かりましたよね。やはり、死神の力を使うと、代償として何かを失う。そして、君たちの持つ能力は、強大なものだと。……されど、未だに能力を使うことで失う代償の正体は、まだ掴めない」
いつしかパンドラは、この話題をそう締め括り。
「……パンドラさん。多分、あなたが言いたいのは……。この能力を、使いこなすために。それと、代償を知るために……やるなら、訓練が必要だ、ってことだよね」
さらに、パンドラの言葉を受けて。
ナナシは、声を硬くしてそう言った。
「その通り。――組木勇翔くん。そしてナナシ君。今日からあなた方には、私の住む隠れ家にて、とある特訓を受けてもらいます」
そのため、パンドラは。
白衣のポケットから鍵束を取り出し、じゃらりと鳴らしてみせながら……
不敵に、ふっと笑ってそう言った。
「え……隠れ家、って……」
「まあ、そうは言っても……言ってしまえば、そこは小さな診療所の地下室です。表向きは患者用に誂えられた、リハビリ室。ですが――実際は、ある程度の広さを持っているため、戦闘用の訓練場としても使えます。そこなら周囲に迷惑もかけませんし……ね」
「……なんだそれ。聞いたことあるか?」
「いやいや、ないよ。っていうか、私に訊かないでよ……。私、現世のことなんて全然知らないんだから……」
加えて、当惑する俺に向けて、あくまで冷静な口調で言い切るパンドラを見て。
俺は思わずナナシと顔を見合わせる。
しかし、やはりナナシも、俺と同様の反応をしているみたいで。
いやいや、リハビリ室の地下に訓練場ってなんだよ……。
といったツッコミと疑問が、とにかく先行する中。
「とりあえず、行きましょう。鍵は預けておきますね」
結局、パンドラが……
鍵束の中から1本、小さな鍵を取り出して。
宙に放り投げられたそれを、受け取った俺たちは。
最終的に、重い身体を引きずりながら……
すぐに病室を出て、俺たちの前を歩くパンドラについていくがまま、病院の正面玄関を出て、職員用の駐車場まで歩く。
すると、そこに停まっていたのは――
朝日を受けて、黒いボディを艶やかに光らせる、古風なアンティークの外車だった。
また、その黒い車体には、ところどころに金色の装飾が施されていて……
滑らかな曲線を描くようにして造られたその外車は、この場に停めてあるには場違いなほど優美で、まるで時代を逆行してきたような、威圧感と重々しさを感じさせる代物だった。
「……な、なんだこれ……。外車の……クラシックカー? なあ、これ……まだ走れるの?」
「ええ。大切に乗ってくださいね? こちらは日頃のメンテナンスに修繕等、いつも手をかけて扱っているのですから。壊れても、また直せばいいだけの話ではありますが……。その修理を行わなければならない原因が、あなたである場合……私はヌルティスの命など関係なく、あなたを憎み、怒り狂うでしょう」
それからパンドラは、めちゃくちゃ不穏なことを呟くと同時に、さも当然のように運転席へ乗り込み、軽やかにキーを回した。
すると、エンジンが低く唸った。
の、だが……
やはりパンドラが大切に扱っていると言うだけあって、その車のエンジンは、驚くほど滑らかに……
それでいて力強く駆動し、動き出したこともあって。
「……肝に銘じときマス」
俺は、パンドラの忠告を受け、カタコトになりながら、ゆっくりと助手席のドアに手をかけた。
しかし、だ。
「いえーい! 助手席ゲット!」
一方でナナシは嬉々として、その小さな身体を活かし……
俺が開けたドアの隙間から車の中へ潜り込み、革張りのシートに飛び乗りやがったのだ。
「あっ……おい! やめろ! なんかあったら金払うのは俺か母さんなんだからな!?」
だから。
それを見て、俺はギョッとしながら、ナナシの行動を咎めるのだが。
当のナナシは、チャイルドシートが必要なくらい身体が小さい訳だし。
加えて、こいつの身体には、シートベルトが、何かと変な絡まり方をして……
最終的には「うぐぐ……っ!」と唸りながら、ぐちゃぐちゃな姿勢で、助手席のシートに押し込まれたような、へんてこりんな姿になったロリを見て……
俺は思わず吹き出しそうになった。
「ぶはっ!? おいやめろ! こんな大事な状況で笑わすんじゃねえ!」
だが俺は、生身の人間には見えない死神が、シートベルトに絡まって遊んでいるという状況を気にして。
人目を憚り、常に周囲を警戒しながら、このロリに注意をするのだが。
「……まあ、いいでしょう。有事の際は全て、勇翔くんの名義で修理代を請求しておきます」
「えっ、おい!? ふざけんなっ!!」
「はいはい。いいから乗る」
「あっ、おい! ちょっ……!」
結局は、ナナシの行動に呆れたパンドラによって、俺は後部座席に身体を押し込まれ。
それから車は総合病院を出発し、俺は窓越しに、遠ざかる大きな病院の外観を見送ることとなった。
「……納得いかねえ」
そして、車は街を抜け……
やがて喧騒を背にして、郊外へと差しかかってくるのだが。
「……で、その診療所とやらには、いつ着くんですか?」
「もう少しですね。総合病院からは少し離れていますが、十数分もあれば着きますよ」
そんな俺の質問に、ハンドルを切りながら、パンドラは淡々と告げる。
さらに。
そこからまた時間が経つと、やがて高層ビルの影が消え。
俺たちが乗る車は、快調にのどかな郊外の街を走り続け、やがて静かな田舎町の外れへと進んで行く。
そして。
さらに、五分ほど経った頃。
いつしか車は、小さな建物の近くへ停車し……
「着きましたよ、二人とも」
「あ、はい……。ありがとうございます」
「うぅ……死ぬかと思った……」
パンドラに声をかけられて、俺はナナシと共に車を降り。
そこで、初めて……。
俺は、眼前に広がる、赤レンガの壁と、蔦に覆われた外観が特徴的な、古びた建物を見て。
密かに
「……凄ぇ。本当に、医者の隠れ家じゃん」
「うんうん! すごく怪しいよね!」
「いや、お前はなんでそんなテンションが高いんだ……?」
だから俺たちは、そんな軽口を交わしながら。
パンドラから預かった鍵を扉に挿し、それを回し開けて、診療所の中へ入った。
とはいえ、今日は。
昨夜から日を跨いでしっかり眠り、さらに車の中でゆっくりしていたため、昨日よりも格段に身体が動かしやすかったのもあって。
まあ、これなら大丈夫だろう……
と、思っていたのだが。
「……それで、勇翔くん。今日から一週間、ですが……。あなたには、その身に宿された神秘の能力……。無垢の鎖を使いこなし、制御不能の命を飼い慣らせるようになってもらいましょう」
地下まで降りるなり、早速……
パンドラが課してきた、課題の期日の設定が。
あまりにも、現状の難易度と釣り合っていなかったため。
「えっ……。一週間で……制御? って……難しすぎませんか?」
俺は、そう問いかけたのだが。
「ふむ? そんなことはないでしょう。あなたの能力である無垢の鎖は、例の特別な魂……
かたやパンドラは、冷たくそう言い放つばかりで。
瞬間、背筋に……
ゾワリと、冷たいものが走った。
マジかよ、こいつ。
正気か?
とも、思った。
……だが、それと同時に。
ふと俺は、あの花瓶を砕いた時の感覚を思い出していた。
荒々しく咲き乱れる、命の奔流。
そして胸を抉るような痛みと、同時に心の底を震わせた……
俺は、この身に宿る能力を開花させたのだという、確かな実感。
それらを顧みるに、やはり俺は。
“特別”なのだと。
そのおかげで、自身がずっと渇望していた、平凡な日々からの逸脱を。
掴むことが、できるのだと思えた。
だから、俺は。
この力を。
この身に宿った、俺と……ナナシの。
俺たちだけの能力を、使いこなしてやるのだと。
「……分かった。やるよ」
決意を固めて、そう言った。
──契約:成立
契約者:組木勇翔
契約死神:ナナシ
付与能力:無 垢 の 鎖――
代償:■■■■■■■■
――Ep.10 【無垢なる暴走】
―――――――――――――――――――――
以上になります!
ここまで読んでくれて本当にありがとうございます!
もしこの作品が気に入ったら、ブクマやフォロー、♡等で応援してください!
また、このお話の感想や好きなシーンがあれば、ぜひコメントで教えてください!
どうか次回をお楽しみに!
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