第2話

これから私はどこに連れていかれるの?

お腹が痛い。恐怖が私を支配する。



そんなに時間はかからなかったと思う。

連れてこられたのは一軒屋。

表札はsuzukiになっていた。

鈴木さんはここに住んでるんだと思う。


「嫌…家に帰りたいです」


玄関に入る前、鈴木さんにそう言うとまた殴られた。


そして、私は抱えられて二階に運ばれると布団の上に投げられた。



嘘でしょ?私、これからこの人にーーー…



さっきよりも心臓がはやくなった。

私、好きな人がいるのに、まだ想いも伝えてないのに。




「抵抗すんなよ。抵抗しなかったら気持ちよくしてやる」



鈴木さんの舌が私の口内に入ってきた。



「嫌、鈴木さん…やめてっ…」

私は鈴木さんを強く押すとベッドから降りた。だけど、鈴木さんは私の抵抗を許さない。髪を掴んで引きずり回され、顔に何度も拳が飛んできた。


「こわい、、こわい…嫌だ…イヤだ!」


それでも、私はなんとか逃げようとした。あのドアさえ開けられればなんとかなるかもしれない。


再びベッドから降りたとき、今度はほうきで頭を狙われた。



「やめてやめてやめてっっ」

庇った手は火がついたように痛くて。

それでも手加減無しに振り落とされる凶器に、私はこの抵抗は無意味なんだと悟った。


「うぅ…ごめんなさいごめんなさい」


気づけばシーツには沢山の血が落ちていた。この人は辞めてと言って辞めてくれる人ではない。



「…するから…エッチするから…もう殴らないで…」


涙で何もかも見えなくなった。

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