第18話 ゲスダ王国

「セキハラ隊長、本部から返信『護衛ドローンを送った、増援戦闘アンドロイド部隊50人移動中! 総指揮官關波羅せきはら隊長に全て任せる』との事です」


「街道を西に向け速歩で行く!」

「捕虜はどうします?」

「邪魔になる、このまま放置食料飲み水の無い状態、衰弱死の刑で良いだろう」


「厳しいですね」

「人を人とも思わん行為、奴隷狩りには妥当だろう! 私は人の在り方は能力により区別されても、立場で差別が有っては成らんと思って居る! 私の常識はこの世界では非常識かも知れんが、持論を曲げる気は無い! 押し通す!!」


 食事を与え少し元気にはなったが、基礎体力が違うロコは私が背負って速歩してる。

 道作りの作業が無くなったゴロー達アンドロイドに背負わせたかったが、フルプレートの兵士に見える彼らをロコが恐がり嫌がった為、守られる対象の私が背負うのが一番問題が無い、妹のニナに似ている私に一番気を許している事も一因では有った。


「え~と、セキハラさん、上でくるくる回ってる鳥の様なのって何ですか?」


「あぁ、あれは警護用ドローンと言う、攻撃兵器だよ」

「攻撃兵器? 誰か乗って居るの?」

「何と言って説明すれば……ロコさん、この世界に器械は有ります?」


機織はたおり機や井戸掘り機、自走砲も器械かしら?」

「ドローンも、その器械と思って……自走砲? 戦車の様な遠距離攻撃兵器が有るのか?」


「重い大砲を移動させるため、蒸気機関車で引っ張る機械? です」

「蒸気機関に大砲、機織り機に井戸掘り機の情報でこの国の技術水準が分かりました」


「産業革命の初歩的段階、石炭掘りや機織り作業者などの奴隷が大勢必要な世界だろう」

「セキハラ隊長、その通りです」


 話ながらゆっくり目の歩行、高速移動のアンドロイド隊50人が合流した。

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