第17話 奴隷商業の王国
「…xx…ニナ? xxx! xx」
救助した女性は、興奮して私に語りかけるが異世界の言語で会話が成り立たない、ニナとは名前か? 会話の基本オーム返しやってみた。
「ニナ」
「xxx! ニナ!!」
女性は私に抱き着いた。
この女性の親しいニナに私、と言うか京子が似ている様だ。
「セキハラ隊長、この女と拘束した3人の男が言っている言葉の聞き取りで、完全では有りませんが会話が可能になりました」
「奈々? もう異世界語理解したの?」
「まだ不完全ですが、この女性はロコで、行方知れずの妹ニナとセキハラ隊長を間違えて居ります」
「奈々凄い!」
「セキハラ隊長の称賛、照れます! 私は言語理解特化形ヒューマノイドで、この程度は普通に出来ます」
「セキハラ隊長、翻訳機ヲG98語ニセットシマシタ」
「ニト? そんな特技持ってたのか?」
「私ハ、セキハラ隊長護衛ガ主任務デスガ、腕時計型翻訳機日本語本体ニ異国語ヲ組ミ込ンデ、翻訳機ヲ完成サセルアンドロイドデス」
何をどう遣ったのか、ニトから受け取った腕時計を左手に着けると、不明な女性の会話に意味が入った。
「ニナ? お姉ちゃんが分からない? 何か言って!」
「ロコさん、残念ですが私は貴女の妹ニナでは有りません、異世界地球から転移して来た『新人類協和国』の調査隊、隊長のセキハラです」
「生真面目ニナはそんな冗談言わない子でしょ!」
「ロコさん、落ち着いて、何故あの男達に追われて居たの?」
「あの男達は奴隷狩りよ」
「奴隷制度が有る世界か?」
「この国は奴隷商業で成り立ってる小国よ、ニナは奴隷にされてる」
「この国の名は?」
「ゲスダ王国よ」
「奴隷商で成り立ってるゲスな国ね、奈々ゲスダ王国を占領すると本部に連絡して!」
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