俳句 『寒雀』

Lugh

寒雀

寒雀飛び込みのごと消えにけり


かつ丼を食う人横目に冬の朝


目の膜に冷たさしんと触れにけり


冬の風前に進めぬ鳩一羽


冬の日と背の丈比べ伸びる影


冬の日の輪郭ぼやけ並木道


ストーブの前を行ったり来たりして


黒黒と街沈みゆく冬の空


リビングの手袋丸くまるまって


自転車の肩身の狭き年の暮れ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

俳句 『寒雀』 Lugh @Lughtio

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ