第18話お嬢様は倒すそうです。

「とりあえずリリアを助けなさい。」




「お嬢様、リリアさんが飲み込まれているみたいですけどどうやって助けましょうか。」




「ジャイアントマンドラゴラを殴って鎮静化しなさい。」




「殴った場合リリアさんが死にますよ。」




「なら、あなたには何か方法があるのかしら?」




「方法は二つあります。このままリリアさんごと倒すか、リリアさんごと一緒に食べるかの二つです。」




「ジャイアントマンドラゴラの中心部にリリアの顔があるとなんか美味しくなさそうだわ。」




「真っ先にそこに着眼点が行くのは流石ですね。」




「しょうがないわね。私はジャイアントマンドラゴラも食べてリリアも救いたいの。だからこれを使うわ。」




 そういってメアリはポケットからペンと紙を取り出した。




「お嬢様それは…」




「そう。いつかの時使った予言書の紙よ。」




「そんな便利な紙まだ持っていたなら早く使ってくれれば良かったのに…」




「あら、ダンジョンは潜ってこそ楽しいのでしょう?それに紙はあと八枚しかないからもったいないでしょう。ほらパパッと書いちゃいましょう。【ジャイアントマンドラゴラとリリアは分離する。】」




「ああ、あくまでジャイアントマンドラゴラを倒すのは僕なんですね。その予言書で倒してくれたりはしないんですね。」




「当たり前じゃないの。この小説の要素は私の美貌と私の知恵と戦闘シーンの三つで主に出来ているのよ。」




「ほとんどお嬢様で出来ているんですね。」




「ほら、リリアは私が預かっておくからジャイアントマンドラゴラを倒しなさい。」




「へーい。」




 どんっ




「【15%憤怒パンチ】!…一切効いて無いですね。」




「ねえ、執事?知能が足りない猿から暴力を奪ったら何になるのかしら?」




「…僕は猿じゃありませんよっ【二十%暴食パンチ】!」




 ばごんっ




「ねえ執事、効いてなくない?」




「どうやら、全ての攻撃を集合しているうちの一体のマンドラゴラが引き受けているようですね。」




「どうすればいいのか策は思いついているのかしら?なんだったら私が攻略法のヒントを教えるわよ?」




「…後から馬鹿にされる未来が見えるので遠慮しておきますね。」




「ならちゃっちゃとジャイアントマンドラゴラを倒して食べましょう?」




「へーい。【二十%強欲パンチ二連撃】!」




 ドンっバンっ




「オマエジャナイーーーー!アノコノパンチガホシイーー!」




 そういいながらジャイアントマンドラゴラが動かない野菜になった。




「早速家に持ち帰って食べましょう?」




 メアリはジャイアントマンドラゴラをアイテムバックに入れてダンジョンの外に出て行った。

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