第19話お嬢様は考えるそうです。
~屋敷にて~
「執事、ジャイアントマンドラゴラってどうやって食べればいいのかしら?」
「さあ?僕も執事であってもシェフではないので…」
「全く使えない執事だわ。」
「自分が無茶言ってること自覚してます?」
「無能執事は放っておいてリリアは何か調理方法ある?」
「…そうね、普通のマンドラゴラなら煮付けたりしたら無難に美味しいと思うわ。」
「…確かに執事と違って意見は出したけど無難過ぎて面白くないわ。」
「ひどい!?ならメアリは何か調理方法あるの?」
「なに言ってるの?考えがないからあなたたちに聴いたのよ。しょうがないからシェフに聞きに行きましょう。」
「最初からそうすれば良かったのでは?」
「それじゃあ、文字数が稼げないじゃない。ただでさえ三話で終わらせるつもりが四話目にはいってネタが切れているのだから。」
「メアリはあまり大っぴらにそういうことを言わないようにしようね?」
~調理場~
「シェフいるかしら?」
「お、お嬢様!?今日はどのようなことをしでかしに来たんすか?」
「お嬢様、なんかひどく警戒されていません?シェフも何かしでかす事を前提に話していますし。」
「さあ?」
「お嬢様が小さい頃、小学校から連れてきたネズミを勝手に調理したこと忘れていませんですからね。他にも…」
「え、お嬢様そんなことしてたんですか?」
「メアリ、それは流石に…」
「二人ともそんなに引かないで!今はそんなことしてないわよ。」
「え、でもこないだどこからか黒龍の鱗持ってきて汁採ろうとしてましたよね。」
「お嬢様…?僕未到達層のものは許可なく持ち帰って行けないと言ってますよね。」
「また、面倒くさい小言を聴かなければいけなくなるじゃないの。…全くシェフ、これから無駄なことを喋ったら私の権限で解雇するよ。」
「ひい!」
「権力で脅す…お嬢様は王になってはいけない人間ですね。」
「王なんか私には合わないわよ。」
「分かっていたんで…」
「私は神ぐらいじゃないと相応しくないわ。」
「まさかもっと上の職を望んでいたんですか!?」
「二人ともそろそろ話を進めてもいいかな?」
「そうですね。」
「それじゃあシェフ、ジャイアントマンドラゴラの美味しくて独特な食べ方を教えなさい。」
「ジャイアントマンドラゴラ?そうですね……パフェとかはどうですか?」
「却下よ。人型の見た目の野菜をパフェにするなんてどんな精神しているのかしら。たとえ美味しくてもジャイアントマンドラゴラをお菓子にするのは無しよ。」
「お嬢様、シェフが静かにぶち切れてます。」
「まあいいわ。もう少し考えてみなさい。」
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