第14話お嬢様は黒龍と再戦するそうです。
~五十階層~
「執事さん、本当にいきなり黒龍に挑むんですか?」
「リリアさん。体に何かを教え込むには一度死にかけた方が覚えやすいと言いますし。」
「そうよ。私もキングレインボースライムに食べられてから寝てる時もスライムの中で泳ぐ動き方が体に身についているわ。」
「それ、トラウマになっているだけでは…。」
「リリア、一ついいかしら?」
「はい?」
「あなた何で出会ってからずっと敬語なの?」
「それは命の恩人なので、敬語の方が良いかと…」
「なんだ、そんなことなのね。ならこれからは私にも執事にも敬語は辞めなさい。私は友達とは対等に話したいの。」
「お嬢様、ちなみに本音は?」
「執事もリリアも敬語だとどっちが喋っているのか分かりずらいのよ。」
「分かりま…分かったわ。これからは友達としてよろしくね。」
「お嬢様、リリアさんが敬語を辞めると今度はお嬢様とキャラが被るのでは?」
「あら、私の溢れ出んばかりのオーラをリリアなんかに真似出来るとでも?」
「これ小説なのでオーラなんて分かりませんよ。」
話しているとボス部屋についた。
「じゃあリリア、執事はあなたが死ぬぎりぎりまで手出しさせないから頑張って【分体方】を身につけるのよ。」
「うん、頑張る。」
「リリアさん、エリクサーならあるので一度死ぬ気で戦ってくださいね。」
「うん…出来ればエリクサーを使わないで済む状態で勝ちたいかな。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
~ボス部屋にて~
「グギャアアア!」
「相変わらず凄い迫力ね。ねえ執事、やっぱりあれペットにしない?」
「あんなの屋敷に置いたら町一帯が吹っ飛びますよ。」
「ギャアアアア」
黒龍が炎を吐いた。
「じゃあ執事、私たちは奥で待機するわよ。」
「へーい。……リリアさん頑張ってください。」
執事はメアリを抱え、ドアの近くまで下がった。
「【千本つるぎの舞】!」
リリアの周りに剣が浮かび黒龍に斬りかかった。
「体を独立させる…。高く跳ぶためには足の指を独立させて…【超躍】!」
バン!
リリアはドラゴンの上まで跳んだ。
「ギャアアアア!」
「爪の攻撃は当たらないわ。【剣壁】」
ガキン
「この位置なら当たる…。指先を独立させて……剣を出す。【千剣エクスカバー】!」
「イギャアアアア」
リリアの剣が黒龍の目を突き刺し頭蓋骨まで貫通した。
「グアア……アアア」
「ふー、疲れたぁー。」
「思わずこの私が褒めてしまうぐらいリリアなかなか凄かったわよ。」
「お嬢様はどの立場からその言葉が出たんですかね。」
「もちろん教え子の成長を見ている師匠の立場からよ。」
「お嬢様は何もしてないどころかむしろ邪魔してましたよね。」
「あの…二人ともありがとう。二人のお陰で【限界突破】50%を明日には超えられそうだよ。」
「いいのよ。執事でよければいくらでも貸してあげるわ。」
「勿論出来る限り手伝いますよ。」
「二人とも本当にありがとう!」
「ねえ執事。流石に今話はネタがなさ過ぎじゃなかった?」
リリアと別れたあと二人は話していた。
「僕は扱いが悪くなかったのでむしろ嬉しいですけど。」
「駄目よ。執事は酷い扱いをされてこそ喜ぶのだから。」
「勝手にキャラを追加しないでくださいよ…。」
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