第5話お嬢様は友達になるそうです。
「助けていただきありがとうございます。私の名前はリリアです。その…黒龍を倒せるほど強い冒険者なんて聞いたことないんですけど貴方達は一体何者なんですか?」
「あら、同じクラスメイトを助けただけよ?」
「同じ…クラスメイト?私高校生なんですけど、リリアさんは小学生ではないんですか?」
「執事、こいつを殺しなさい。」
「助けた意味ないじゃないですか…。」
「すみません。クラスメイトの顔を覚えていなくて…。」
「まあいいわ、リリア。今日起きたことは誰にも言ってはいけないわよ。もし言ったらあなたには…ゾンビの慰め者になってもらうわ。」
「お嬢様、脅し文句が最悪すぎます。安直な下ネタで笑いを取ろうとするなんて落ちたものですね。」
「執事、あなたは今日のペットのクロコダイルの餌になるといいわ。」
「失礼、下ネタじゃなくてもお嬢様のネタはつまらなかったですね。」
「うふふ、私は本気よ。」
「え…。」
「えっと、その助けてくれたお礼に私に出来ることならなんでも言ってください。」
「なら、私が人手が欲しいと思ったときに助けてちょうだい。信用出来る人手はお金じゃ手に入らないからね。」
「はい、その時は全力でお手伝いさせて頂きます。」
そういってその日はリリアとは解散になった。
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「じゃあ、私たちは帰りましょうか。」
「そうですね。あ、お嬢様そこの床少しくぼんでるので気をつけてくださいね。」
メアリは床に倒れそうになった。
「あら、おっとっと。見て私今日は転ばなかったわ。」
カチ
「お嬢様…今何を踏んでいるか分かってます?」
「ボタンを踏んでいるわね。このボタンはきっと足を放したらトラップが反応するわ。」
「よく分かりましたね。なら他の重りを乗せるので足を乗せたままにしてもらっていいですか。」
「えい。」
メアリは足を放した。
その瞬間大きい鉄球が転がってきた。
「……。クソロリ女体高校生」
「今ボソッと酷いこと言ったわね?」
「お嬢様、僕の話聞いてました?どうしてわざわざ足を放すんですか?」
「今日はあなたが真面目に闘ったご褒美よ。」
「頭のネジぶっ飛んでますね。」
「題名の通りポンコツを演じないといけないと思ったのよ。」
「それポンコツじゃなくて性悪お嬢様ですね。」
「ほら、早く私を抱っこして逃げるわよ。潰されるわ。」
「お嬢様1回だけ自力で罠から逃げてみません?多分二度とこんなことしなくなると思うので。」
「人に大変なことをやらせてみてるのが良いんじゃない。」
「多分お嬢様は地獄行きっすね。」
「あなたも道連れよ?」
その日もまた二人はダンジョン内を走って帰るのだった。
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