第3話:私・・・天使なの?

僕のアパートへついて来た来羅らいらは、ソファに座って僕がに出してあげた

飲み物を飲んで少し落ち着くと、なんで自分がこの世界、つまり人間界にいるのか

について説明しはじめた。


「私の本当の名前は「ライラ・グレース・ミル」って言うの、それが本名」

「漢字の来羅はこの世界での名前」


「この世界ってそもそもそれが分かんないんだけど・・・」


「実はね、私・・・天使なの?」


「て、天使?・・・ん〜・・・言うに事欠いて、天使って・・・たしかに君は

天使みたいに可愛いけど・・・ちょっと待って・・・面倒臭くなりそう」


「ほらね、信じないでしょ?」


「信じろってほうがどうかしてるよ・・・天使なんてありえないし」


「じゃ〜これでどう?」


ライラはそう言うと、着てた制服を脱ごうとした。


「ちょちょちょ、何してんの・・・いきなりは、どうなのかな、来たばっかで

服脱ぐのは早くない?」


「え?・・・何言ってるんですか?背中見せるだけですよ」


「あ、そうなの?」


「分かった・・・私が服を脱ごうとしたからエッチいいことすると思った?」

「間違ってないけど・・・私も今夜はできたらそうなりたいから・・・」


「なに、その意味深な発言?」


「はい、これで信じてもらえる?」


ライラはそう言って僕に背中を見せた。

そこには小さな羽根が生えていた。


「私が天使だって証拠です」


「付け羽とか?・・・瞬着とか両面テープかなんかで?」


「そこまで疑うの?もう」


「だって、そもそも天使なんて海外の話だろ?ここは日本だし、そこからして

おかしいだろ?」

「だいいち天使がマッチング知ってるってなに?


「天界から見れば世界は繋がってるの・・・天使はどこの国にだって現れるの」


「分かった・・・君が天使だって信じるとして、なんでマッチングサイトだった

わけ?」


「天界にだってネットは繋がってるの、だから地上の情報は逐一入って

来るんだよ」


「そんな話で、男を丸め込もうって?・・・手が込んでるね」


ライラは僕を睨むと急に泣き始めた。


「おいおい・・・なに泣いてんの?」


「だって、信じてくれないんだもん」


「いやいやいや・・・なんて言っていいのかな・・・信じてないと言って

ないし・・・」


「つうか、もういいかげん上着着てくれないかな、こっちを向いてるから

おっぱい見えてるし・・・」


「あ、ごめんなさい」


そう言うとライラは、急いで上着を着た。


「いいよ、分かった・・・とりあえず信じてみる」


「とりあえずって何ですか?・・・信じてみるって?・・・そんないい加減な

こと・・・信じてくれないと困るんです、でないと誰に頼ったらいいんですか?」

「もう私、蓮さんに依存してるんですけど・・・」


「依存ってなに?」


「あなたのこと好きなっちゃってるってことです」


「早くね?」


「私は蓮さんしか他に頼る人いないから・・・」

「それと私、どんなことしても二度と天界には帰りたくないんです」


「なんで?」


つづく。







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