今日も明日も明後日も
*描写あり
「お疲れ様でーす」
「おうお疲れ」
(もう7時か、あいつは…)
チラッと携帯を見る。
『もうすぐで戻れるよ~!待ってて~』
『おう』
恋人のメッセージにやる気が湧いてくる。
「よし。とっとと仕事終わらせるか!!」
***
「ちーひーろー!!!!」
「おかえり、由宇」
「つっかれたぁ~!!あ、これお客さんから千紘にって。ここのチョコ美味しいんだよね~。はいあーん」
「ん。ほんろら、うめぇ」
俺は今、夢だった車屋を営んでいる。
由宇は事務方や経営面で、俺を支えてくれている。
「俺からもプレゼント!はい!!開けてみて!」
「これ………」
「じゃーん、俺とお揃い!今日何の日か知ってる?」
「由宇と初めてごみ捨て場で会った日だな」
あれからもう13年と2ヶ月6日が経った。
最初はただのウザイ後輩だったのが、今や一緒に店を切り盛りしている仲だ。
俺ももう三十路になったし、由宇も来年は三十路に突入する。
「良く覚えてるね」
「由宇が思ってるよりも、俺は由宇のこと好きだぜ」
今じゃこんな会話が当たり前にできる様になっていた。
「知ってる。千紘、いきなりなんだけどさ……。俺と結婚してください」
「由宇……」
突然のプロポーズ。
まあ指輪渡してきたんだから、そりゃそうか。
なんて冷静に分析している自分がいる。
めちゃくちゃいいレストランとかホテルとかじゃなく、自宅なのが俺たちらしい。
「指輪、嵌めてもいい?」
「………勿論。頼むぜダーリン」
***
「っあ、はげ、し」
「明日休みでよかったね。思いっきり愛してあげる」
「も、無理だって!俺、あぅっ!三十路、のっ、おじさんだぞっ、ひぁぁっ!」
下から思い切り突かれる。
「好き勝手、動きやがって…!」
「でも気持ちいいでしょ?千紘、ちょっとMなところあるからね」
「だ、れがっ!あうっ!」
乳首をきゅっと強めに摘まれる。
「やぁぁっ!」
「ほら、イったじゃん。かーわいいんだから」
「誰が、かわいいって…!うぅんっ!はぁっ、あぁっ」
ぱちゅんぱちゅんと卑猥な音が部屋中に鳴り響く。
こんな音でさえも、今の俺には快感になる。
「ほら耳塞がないの」
「は、なせっ!やぁぁぁっ!う、ゆぅっ!」
「千紘かわいい。好き、愛してる。ん」
「ふぅぅっ!ん、くちゅ、ちゅぅっ、俺も、好き、好きぃっ!愛してぅっ!イく、イくぅっ!」
「うん、俺もイくね、出すよ?」
俺はこくこくと頷く。
そして。
びゅるるるるるっ!
「あぁぁぁぁぁっ!!」
「っく…!」
気持ちいい。
由宇とのSEXは、どんなものよりも愛おしくて、幸せだ。
「千紘、まだいけるよね?」
「えっ、まじ、か」
「せっかくの新婚初夜だもん。いいものにしたいよね」
―――俺たちはこの後もめちゃくちゃSEXした。
「まじで腰立たなくなるくらいしやがって…」
「だからごめんってばー!だって嬉しくてつい…」
すぐに調子に乗るのが由宇の悪い癖だ。
まあそんな所も悪くは無いけど。
「お義母さん達にも言わないとね」
「だな。………いい匂い。メシ、何?」
「フレンチトーストー!持っていくね」
今日も明日も、明後日もその先も。
俺は由宇と生きていく。
それはあの日出会った時から決まっていた運命だったのかも知れない。
由宇は、世界一の旦那様だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます