第18話:もしかして泥棒?
私は話の流れでライトのことを彼氏、恋人だと認めてしまった。
まあ、いずれはそうなった私たち・・・なんだかんだ言っても、一緒に
いたら情が深くなっていくわけで、結局私はずっと拒否してた言葉・・・ライト
のことをダーリンって呼ぶことになった。
不思議なもので「ダーリン」って呼んでみると、まじでライトが自分の旦那様の
ような気がしてきた。
これでもう私はライトのことをライトって呼ぶことはなくなりそう。
私は意外と図々しくてグイグイ来るダーリンのことは嫌いじゃなかった。
自分のことに夢中になってるダーリン・・・献身的でそのブレない思いが私の
心を動かしたの。
で、ダーリンに守られながら私は瞬間移動して我が家に帰ってきた。
「ありがよう・・・急いでる時は便利だね、ダーリン」
「おいいひびきだ・・・ついに柑菜さんにダーリンって呼んでもらえた」
「大きな進歩だ・・・地球上に生命が誕生して以来の出来事ですよ」
「なにそれ?ダーリンて呼ばれたことが、そんなにすごいこと?・・・」
「いいんです何度でも言ってください、言うのはタダなんですから・・・」
「おかしな人・・・まあでも送ってくれてありがとう」
「どういたしまして、無傷で家まで送り届けることがハズバンドとしての
勤めですから 」
「いちいち、おおげさ・・・」
で玄関のドアを開けようとして私は気付いた。
「あれ、玄関少し開いてる・・・」
「出かける時、鍵かけ忘れたのかな?」
私は玄関ドアを開けて、ゆっくり中に入った。
で、ダーリンと一緒に居間に入って驚いた。
部屋中があっちこっち荒らされてたの。
片付けるの大変なくらい。
「でも、玄関ちゃんと鍵かけたよ私」
「誰がこんなことしたの?・・・めちゃくちゃじゃない」
「もしかして泥棒?・・・泥棒が入ったの」
「そうみたいですね・・・ベスはこんなことしませんから」
「なに、呑気に言ってるの?・・・・泥棒だよ、ありえないからね」
「それは柑菜さんがドアに鍵をかけ忘れたからでしょ 」
「そんなはずないから、ちゃんと鍵かけたと思ったんだけどな」
「じゃ〜合鍵、使って侵入されたんですよ」
実はダーリンが言ってることはほぼ当たっていて私とダーリンが留守に
してる間にこんなことが起こってたみたいなの。
泥棒は目出し坊を被ったふたり組で合鍵をわざわざ作って私んちに侵入した
みたい。
で、貴重品等を物色した・・・だから部屋中がちらかっていたんだ。
町内放送で「空き巣が出没してるから気をつけてくださいね」って
放送してたみたいだけど、私は聞いてなかった。
そういうドジなとこ直さなきゃ。
私は散らかった部屋を見てため息しかでなかった。
つづく。
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