第5話 うぷぷ倉庫
そんな悲惨な倉庫で悲惨な作業状態を見て、よっしゃやったるかとその主婦とピッキングリストを分け合い作業開始。
まずは数量の多いものから順に出していった方が簡単である。下手にバラ商品を42個出すより、ケース出荷、パック出荷の商品を出すのが無難。どれどれってんで人気のカットほうれん草や白菜等からケースで出していく。その後パック物を出して最後にバラ出荷。目標は片付けして倉庫を閉めるまでの2時間が目安。余裕ヨユーなんつって最初の方は良かった。パック出荷まで終わり最後のバラ出荷の時に、突如念仏を唱えたくなった。サーモンフライ76個、白身フライ54個、トンカツ78個、青梅ゼリーと豆乳プリンとオレンジゼリーにブルーベリーゼリー各12個、ブルーベリータルト20個、桃のタルト20個等々。
唱えている場合ではない。しかし唱えたい。仕方なく心の中で唱えることにした。しかし遅々として進まぬ作業。数えている時に
話しかけられると数を忘れてしまうのと同じく、唱えながらやるもんだから、今何時でぇ!なんつって時蕎麦の如く声をかけられたりしたら混乱。更には念仏。最早元々この箱が何個だったかすら忘れてしまい一から全て数え直しをする始末。念仏を唱えるのは配送の時だけにしようと心に決めたのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます