第5話 二人目


マリちゃんが作った薬は凄いな……


俺の体液の為なら何でもする女になる。


セシリアの様子を見ているとやはり一番濃厚なのは血みたいだ。


ただ少し痛い思いをするのが難だけど仕方が無い。


左足の親指を切ったら、まるで犬のように這いつくばり俺の足先の指を舐めている。


「なぁセシリア……ドルマンはもう要らないよな?」


一瞬、曇った目に光が宿った気がした。


「ドルマン……私はドルマンを愛して……」


「そうか? 他の男と此処までやった女をドルマンが愛するわけない。 それにもし俺じゃなくてドルマンを選ぶなら二度と俺はお前を抱かないし血もやらない……嫌なら俺を愛せ」


泣きそうな顔になり、目の光が消えた......


此処まで他の男に許した自分に愛される資格がない事も解ったのかも知れない。


「うんぐちゅぱっ……ドルマンなんて……要らないわ、私は……ハァハァ、フドラ……を愛しているわ……だから、そのお願い……ハァハァ」


血を飲みながらのSEXは最高らしく、それを常におねだりしていてくる。


確かにそれであれば、全部の体液を味わえるからな……


仕方ないな。


「そらよ」


俺はそのまま、ベッドに横たわると、セシリアはまるで牝豹のように俺に覆いかぶさってきた。


ドルマンが1番愛していたのはセシリアだ。


それが自分の物じゃ無くなったと知ったらどんな顔をするか?


見物だな。


次を狙うなら、2番目にドルマンが愛しているエルザが良いが、剣聖は体力がある。


エルザは最後に残して次はイザベルを狙うか……


◆◆◆


イザベルを襲うのは簡単だ。


既にセシリアが仲間になっているから、セシリアの名前でセシリアの部屋に呼び出せば良い。


此奴らの宿は俺の借りていた宿と違い高級宿だ。


だから、音が一切漏れない。


安心だ。


「なんかよう! フドラ貴方とはもう終わったの、こんな遅くに訪ねて来ないで!」


不機嫌そうに言ってくる。


完全に仲間とは思ってない。


そんな様子だ。


どうやら、ドルマンは来てないようだ。


なら都合が良い。


「セシリアに用があるから呼んで来て、そう頼まれたから来ただけだ!」



「そう解ったわ、すぐに向かうと伝えておいて」


「わかった」


尤も俺もいるけどな。


◆◆◆


セシリアの部屋にて


「良いか? 俺の言う通りにするんだ」


「解ったわ! 任せて……その代り、しっかりやったら、ご褒美頂戴……ハァハァ」


「ああっ、好きなだけ俺の体を使っていい」


「絶対だからね……ハァハァ」


マリちゃんがくれた薬が『惚れ薬』じゃない理由が解かる。


この魅了する血は物凄い麻薬みたいなものだ。


この血や体液欲しさに何でもする様になる。


きっと、その人間本来の優しさや正義感すらも捨ててしまう。


セシリアがこうも簡単にイザベルを襲うのに賛成するなんて普通じゃ考えられない。


暫くするとイザベルが訪ねてきた。


トントントン


「セシリア、なんの用?」


「今、手が離せないから入って」


「解ったわ」


イザベルがドアから入って来ると


ガッン。


セシリアが杖でイザベルを殴った。


「うっ、セシリア何故……」


「ごめんね、後で回復魔法をかけてあげるから……」


ガッガッガッドガっ。


「ううっセシリア……やめて……やめて……」


しかし容赦ないな。


力一杯、セシリアはイザベルの頭を殴りつけている。


イザベルは、いきなり頭を殴りつけられたから、ほぼ無抵抗で意識を失った。


「イザベル、まさか死んでないよな?」


「頭蓋骨が割れたかもね……放って置けば死ぬわ、ハァハァ……だけど、私は聖女だから……問題無いわ……ハァハァ、ハイヒール…..これで大丈夫よ……それより早くご褒美頂戴」


仕方なく俺は両手の人差し指をナイフで切った。


片方をセシリアに片方をイザベルの口の中に突っ込んだ。


セシリアはまるで赤子が乳を飲む様に愛おしいそうにちゅぱちゅぱと吸い始めた。


「これじゃ足りない……切ないの……お願い……」


そう言うと俺に跨ってきそうになったが、待たせた。


「勿論、相手してあげるけど、先にイザベルの服を脱がしてからだ」


「そう……脱がせば良いのね」


そう言うとセシリアは手際よくイザベルの服を脱がし、その辺に放り投げた。

 




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