第4話 セシリア陥落


あそこは安くて気にいっていたけど、こうなったら移るしかないな。


結局俺は宿を移す事にした。


あとは宿屋の奥さんに極力会わないようにしないとまずそうだ。


宿屋の奥さんが口にしたのは只の副産物。


それでもあの効能だ。


だったら、本命の血を飲ませたらどうなるんだ。


『血液を飲ませるのは簡単だ』


食事を作ってやりその時に……


そう思っていたが、ドルマンを除いた三人に飲ませる必要がある。


しかも、三人同時じゃ不味い……


出来る事なら一対一で飲ませなければならない。


案外、大変な仕事なのかも知れない。


期間は1週間……直ぐになにか考えなければあっと言う間に時間が来てしまう。


◆◆◆


結局悩んだ俺は1人1人個別に狙う事にした。


まずは……聖女のセシリアだ。


聖女は回復のエキスパート。


もしかしたら、何らかの対抗手段を持っているかも知れない。


だからこそ、最初に落とす必要がある。


幾ら追放するメンバーでも回復魔法位はかけてくれるだろう。


そう思い、俺はセシリアの泊っている宿屋に向かった。


◆◆◆


部屋の前に来てしまった。


もう此処まで来たら引き返せない。


かなり痛いがやむを得ないな。


俺はナイフの刃を握り込んだ。



強く握り込んだから、手からはかなりの量の血が垂れている。


トントントン。


俺はセシリアの部屋のドアを叩いた。


「なに?!」


多分、寝ていたのだろう……かなり不機嫌そうな様子だ。


「いや、手を切ってしまったから、治療してくれないか?」


「ハァ~たかが手を傷つけた位で聖女の私に治療させる訳? まぁ幼馴染だから、仕方ないわね……ほら、手を出しなさい!」


掛かった。


悪いな……そう心に想いながら俺は手を振った。


狙った通り、血液はセシリアの口と鼻に掛かった。


「きゃぁぁぁーー何するの? 顔に血が掛かったじゃない」


「あっ、ごめん……」


すぐに効く訳無いか、一体、どの位したら効くのだろうか。


「ハァハァ……あっああっ、一体フドラ……何をしたの?」


顔を赤くしてもう息が荒くなってきている。


「さぁ? 血液が掛かっただけじゃないか?」


「ハァハァ、そんなわけ無いわ……体が熱い、熱いのよ……ハァハァ、フドラ、貴方……くっヒール……ポイズンキュア、嘘、だめ、だめだわ、何も変わらない」


俺は後ろ手でドアを閉めた。


どうやら、掛かったみたいだ。


しかも魔法が効かない。


これなら落とすのは簡単だ。


警戒して損した。


「セシリア? どうした? 急にモジモジしだして」


この血の効力は凄いな。


セシリアが急に股間に右手を当て動かし始めた。


左手は胸を揉み始めている。


「ハァハァ、駄目……」


目が虚ろになったセシリアに傷ついた手のひらを差し出した。


「これが欲しいのか?」


「あっああっ……欲しい、頂戴……お願い頂戴、ハァハァ」


そう言うとセシリアは俺の手のひらを舐め始めた。


「うんぐっペロペロちゅぱっ……ハァハァ……体が熱いの、これが欲しくて欲しくてたまんないの……ハァハァ」


「へぇ~血が欲しいんんだ……セシリアってバンパイアなのか?」


「ちっ違う……私はバンパイアじゃないわ」


「そう? まぁ良いけど、うぐっ!」


面白いから舌を切ってみた。


俺はセシリアが舐めている手を引っ込めた。


「あっあっ……血が血がっ……」


「セシリア、血が欲しいなら此処にもあるぞ」


そう言って俺は舌を出した。


「血……美味しい血……ハァハァうんぐっちゅぱっ、ハァハァ美味しい血……」


セシリアは一瞬悲しそうな顔をしたが、そのまま俺にキスすると舌を差し込み俺の口の中を舐めまわした。


『うんぐっハァハァ、ゴクッゴクッ』


あのセシリアが俺の血が混じった涎を舐めながら飲んでいる。


しかも……俺が胸を揉んでも尻を撫でまわしてもお構いなしだ。


このまま、最後までやっても面白いが、心を折る必要がある。


俺はセシリアを引きはがした。


「うんぐっぷはっ、フドラ……いや、いや」


「セシリアは俺の唇をさっきから貪っているけど? 俺の事が好きなのか? 」


「ハァハァ違うわ……私が好きなのは……」


「それじゃ、誰でもキスする淫らな女なのか?」


「私は……私は……」


「もし、俺が欲しいなら服を脱いで俺を楽しませるんんだな……嫌なら二度と血も涎もやらない……」


「フドラ、やっぱりそうじゃない……ハァハァ私に薬を盛ったのね」


「そんな事してない、ただ特殊な血を持っていただけだ」


結局セシリアは泣きながら服を脱ぎ捨て俺に跨ってきた。


俺は血だけが麻薬なんじゃない。


体液が全部麻薬なんだ……それは汗も涎も精液さえもが麻薬。


これでもう逃げられない。


◆◆◆


「フドラ……ハァハァ……フドラ、ああっあああーーーーつ」



もう、俺から逃げられない。


自ら腰を振り快感を貪るセシリアを見て、セシリアが堕ちた事を実感した。










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