第3話

 お姫様が住むような部屋。そこに住むのに相応しい容姿の少女は決意する。

 今、あいつはいない。今なら、逃げられる。このおかしな生活から逃げたい。

 少女は座っていた椅子を持って、窓に近づく。開かない窓から見た景色は、とても美しい。

 少女は椅子を振り上げて窓に投げつける。思っていた以上に大きな音が出て、少女は驚く。

 その音を聞いたのか、遠くから少女の名を呼ぶ声がする。

 少女は走り出し、窓から飛び出す。

 自由で、美しい場所へ。

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