私の理解するところでは、主人公である不動さんはかなりサバサバしています。
幽霊の執着、憎悪について、共感を示してしまうでもなく、迷惑だとバッサリ切り捨てられるような女傑です。
この作品はそんな彼女の視点で語られ、あるいは彼女を関係者として話が進みます。
だからこそ……不思議な怖さがあります。
幽霊のドロドロとした悪意が、不動さんとは対照に際立って感じられるのです。
タイトルにはちょっぴりホラーとありますが……いや、不動さんにとってはそうなのかもだけど、読者的には……?
是非、ご自身でお確かめください。