第46話
「おーおー、お前ら知り合いか。なら神代、お前案内係なー。先生は愛しのカエルちゃんの解剖で忙しいからさー」
先生からの悪魔の一言。しかもまたカエルかよ。
悲しいことに、私は人ですらないカエルのために見放されたらしい。
「そ、そんなのいやで「はい、喜んで!」ちょっと!?」
「······ん?」
パアッと花が咲いたように一段と顔を明るくした彼に、強く言えない自分がもどかしい。
「その、お気持ちは嬉しいんですけど、一人で大丈夫なので······」
下の下から、謙虚に丁寧に。私が欲しいのは「了解」の返事だけ。
さあ言ってくれ「わかった」と······!
「それはムリ。こんな無法地帯に尊ちゃんを1人にするなんてできない!」
そう言うと、抱きしめる力がより強固なものになる。
「ぐえっ······」
く、苦しい。好きとか言いつつ私を殺す気なんじゃないかこの人は。
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