第39話

「で、でも!寝てたからって特進クラスから外されるのは納得できません!」




確かに居眠りした私にも非はある。




が、それだけで私の大事な大事な高校生活をドブに捨てられるのは大変困るのだ。




しがない転勤族の身。ただでさえ短い高校生活が苦い思い出になるのはまっぴらゴメンだ。




「あー、寝たのは関係ないぞー。」


「······どう、いうことですか?」


「マーク、綺麗に一問ずつズレてたんだよ。それも二教科とも。」




絶句。そして絶望。




ど、どうしよ。お父さんたちになんて言えば······




「まー、なったもんはしょうがない。特別に豆知識教えてやるよ。」


「············」




生徒が悲しんでるっているのに随分と能天気だなこの先生は。




「知ってるか?なんでここがBクラスって呼ばれてんのか。」


「······知るわけないじゃないですか。」


「"Bottom"のB、まあ所謂底辺だな!ははっ!」




何が「ははっ!」だ。ふざけんな。




「余計最悪な気分ですよ!!」


「まーまー。ってことで、よしいってこーい。」


「うわっ!」




突然バシン、と背中を押された私は勢いよく教室にダイブした。

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