第5話

「ちょっとお母さん!この変態オヤジどうにかしてよ!」

「ち、智佳ちゃん…!こ、これが『反抗期』ってやつなのか?」

「…転入試験があるみたいだから、勉強はちゃんとやっておきなさいよ〜」

「ち、智佳ちゃんまで!」




そう叫ぶお父さんの顔には"絶望"の二文字。




さすが、家庭内ヒエラルキー堂々の最下位。




「あ、悠真にはもう言ってあるの?」

「もちろん。『俺は野球ができるならどこでもいい』って言ってたけど。」

「だろうね」




ここにはいないけど、私には中学3年生の弟が一人。




そしてその弟、悠真はとんでもない野球バカ。




毎日朝5時から近くの公園で素振りをしてから学校へ行くというハードスケジュールをこなす、正真正銘の脳筋である。

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