第4話

「······お父さん、新聞反対だよ。」


「ええ!?······ご、ごほん。」




一つ大きな咳払いをすると何事も無かったかのように向きを直す。



そんなわざとらしい咳払いあるかっ!



「はぁ…また転勤?」




ため息とともにそう零すと、分かりやすく揺れるお父さんの肩。




「うっ、鋭いな。」

「そりゃ5回も経験したらね。」

「そういう訳だから、また…」




そこまで言うとお母さんの言葉が詰まり、途端に苦しそうな表情に。




「······はいはい。転校ね。」


「尊ぉぉぉ······ごめんなぁ!!」




お父さんが泣きながら抱きついてきたせいで、パジャマに涙の跡ができていく。



年頃の娘に抱きつく父親って、絵面的に大丈夫?

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