第3話

「朝ご飯なにっ!?」


「まずはお・は・よ・うでしょ?」


「いだっ!」



じとっ、という視線とともに額にお見舞されるデコピン。



(ぐううう…)



と同時にお腹から悲鳴が聞こえる。

そして目にも止まらぬ早さでテーブルに一直戦。



「おはよう!いただきます!」



目の前に広がるのは、カレー、トンカツ、ササミ······と私の好きな物ばかり。




その横にはコーヒー片手に新聞を読む、いかにもサラリーマンスタイルのお父さん。




何だろう、ものすごく嫌な予感がするような。



「尊······ちょっといいか。」



予想通り神妙な顔をしたお父さんを見て、いつものやつかと心の中でひっそりと悟った。

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