転勤族

第2話

みこと!いい加減起きなさい!朝ご飯いらないの!?」

「ん〜…うるさいな…。ドアもっと静かに開けてよ…」

「…何か言った?」



朝っぱから怒号とゲンコツが飛ぶ家。それがウチ。



「痛っ!わかった!わかったからその手!!」



このご時世フライパン片手に娘を叩く親がどこにいるんだ。このくそったれ。

…なんて口に出しては言えないから、せめてもの抵抗としてして目の前の鬼に白い目を向けてやる。



「…何?文句あるなら食べなくていいのよ?」

「いえ!何でもございません!!」



朝の空っぽの胃では到底抗えるはずもない。母強し。

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