第4話 憂国があれば、他に切腹の資料はいらない。
言わずもがな、切腹シーンは凄いのですが、文豪初心者のワタクシには長かったです。
内容のグロさはいいとして、「まだ続くの?!」っていう長さ。
実際の切腹もそれくらいかかるかもしれませんが……。
--と、読んでいた当時はその程度に思っていたのですが、金閣寺を読んでから思うに、ミシマの書き方、
「そのシーンに滞在する脳内時間を適正にしている」
感じがしました。
たとえば、金閣寺の主人公の溝口が金閣寺を眺めているとして、読者の自分も金閣寺を見ることになるじゃないですか。
ちゃんと、溝口が眺めた時間を一緒に過ごしたように感じるんですよね。
これは、自分の作品を手直しするときに気をつけるようにしています。
さて、ここまでの内容は、タイトルとあらすじでわかりますが、この作品の良さはね、奥さんですよ!
奥さんかわいい!
奥さんは決しておまけや付属品ではなく、立派に主人公と共に生きて死んだ一人の人間です。
ワタクシの信条が「自分で蒔いた種は自分で刈り取らなくてはならない」でして、この奥さんは良し、です。
この奥さんが好きなら憂国を好きになれるはず!
なぜなら、主人公は奥さん大好きだから!
読者と主人公の共感ポイントはココ!(ゴリ押し)
そんな、普通の仲睦まじい夫婦がね、死ななくてはいけないというのをどうとるか。
ワタクシは、大義と真実の愛のための心中はありです。
死の向こう側の美みたいなのが好きなので。
だからミシマにハマったのでしょうね。
こんな話がつづきますよぅ。
憂国おわり。
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