『あっ!なんでネガティブビームを出すのか分かった…!小テーマ集めかぁ!…在庫、あるか探してみるね〜(^_^;)』

@take-radio

第1話『あっ!なんでネガティブビームを出すのか分かった…!小テーマ集めかぁ!…在庫、あるか探してみるね〜(^_^;)』

「地の文の練習しないと、やっぱり見栄えが大事じゃないか?」


「練習した所で、その表現とか、手法とか?私の文章読んだ無関係の赤の他人に持って行かれて、それこそ無意味な労働だよ?…それに…」


「僕の顔を立ててくれようとしてるのは知ってるけど、無意味なクラブ活動的な文章出されても、こっちも対応に困るんだよ。」


地下鉄の階段をゆっくり登って行く。会社帰りの金曜日。手を繋いでいるので、二人とも通常より慎重に歩みを進めて行く。

私達は、一体どんな関係に見られているのだろう?彼が珍しく差し出した手を、私が躊躇わずに握った事は確かだ。…確かだ。


「ごめん。いつも、私の文章書きの活動に気を使ってくれて。君にも、君の周りにも迷惑掛けてるって、知っているのにね。」


「そうじゃないぜ。結果が全てであって、全てじゃないって。評価を待つよりアピールしなきゃ、だ。」

「積み重ねなんて、結果が出なきゃ評価の対象外。努力なんて、学生や新卒が口にする言葉さ。でも、そういう事も出来ない人の事もあって、君を呼んだんだよ。まあ、それが全てじゃないが。」


「やっぱり、労働だって意識あるんだ…。結果、って…。立ち位置的には、サイトのサクラみたいじゃないかな。言っちゃあ悪いけど…私を気遣うふりして…。」


「君…、お前を選んだのは、俺、だよ。」


「責任取るつもり?ですか…」


地下鉄から、乗り換えの為の連絡通路に出ると、師走の風と年末の予定調整に疲れ気味の乗客達の波が押し寄せて来る。

私は、彼が握っていた手を離し、私に身体を寄せて私の腰に手を添えた事に気付いた。別に驚く事じゃない。普段の彼の行動を見ていれば分かる事だ。


「今夜は人が多いな。迷子になりそうだ。お前、…うん…、君、…をしっかり見てなきゃ、なぁ…ってだけで…」

「…なぁ、…文章って言っても、ただの文章だぜ…?…泣いてる?」


「…うん…泣いて?…」

「…もうっ、…もう…さっ!」

「もう子供じゃないって!責任取るのは、私もだよっ!」


私はそう言って、彼の腰を抱き寄せる。思い切り情熱的に。

クリスマス前の男女がやっても可笑しくない行為だ。…たぶん。


「やったな?!…お前には、お仕置きが必要だっ!」


「ネガティブビーム返し…!私も貴方…いや君と同じになってやる〜♪」


彼は、悪ガキみたいな笑顔で私の肩と腰を両腕で抱き寄せる。こういう時って、男性の腕の力の凄みを感じる絶好のチャンス、だ。女性としての”芯”が甘く疼くのを感じてしまい、困るが…。


「お前、悪そうな笑顔するね!ワルいガキんちょになっちゃうぞ。」


「貴方の文章読み過ぎたからだよっ!泣いちゃうぞ〜♪」


クリスマス前の事で。多少多目に見てよ、誰かさん。まあ、そう言っておく…。


すると彼は、…





p.s.アリとキリギリス…割とギリギリっす…色々(照れ)



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