第2話
僕は
一年前、サークルの歓迎会で知り合った同い歳の
美紗緒は可愛いくてモテるけれど、数多く受ける告白を片っ端から断わっていることで有名だった。
そんな噂もあって告白するのは気が引けたが、やっぱり美紗緒のことが好きで好きで……ダメ元で思い切って告白。
そうしたらなんと美紗緒は僕の告白を受けてくれたのだ。
『私も時任くんのこと、気になっていたの』
天使のような清らかな微笑でそう言ってくれた美紗緒の顔が未だに忘れられない。
そして僕たちは付き合い始めた。
小学校からお嬢様学校に通っていた美紗緒は男に対して免疫がないのだといった。
女の子ばかりの世界にいたから男の人は苦手だと。
そんな美紗緒のことを思いやり、性急に深い関係は求めなかった。
少しずつ恋を育み、お互いを知り、段階を踏んでやっと一か月前に結ばれたのだった。
「……」
なんとなく初めての時を思い出してニヤける。
当然美紗緒は初めてで、緊張しながらも精一杯応えてくれた。
(本当、可愛いんだよなぁ……美紗緒)
とまぁ、ここまでならごく普通のバカップルの惚気話なのだけれど──……
実は僕には美紗緒には絶対に言えない秘密があった。
最愛の彼女には言えない僕の秘密。それは……
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