CASE 1.5 田中 裕太 その後
―12月26日 朝―
「…た!…うた!…
「…ん〜?」
母の声で布団から目覚める。
「それ、サンタさんからじゃない?」
「ほんと!?」
よく見ると枕元の靴下が膨らんでいる。
きっとサンタさんが僕にプレゼントを贈ってくれたのだ。
ワクワクしながら靴下の中から箱を取り出し、包装紙をビリビリと破いてゆく。
「ゲームだ!しかも一番新しいの!これでみんなと遊べる!」
「あら、よかったわね」
嬉しそうな
◇
しばらくして、なかなか朝食を取りに来ない事を心配した母が様子を見に来ると、そこには「あーでもない」、「こうでもない」と首を傾げている
「…?お母さん、これ何?」
「え?ゲーム機じゃないの?」
「あ、うん、でも何か変なのもついてる」
そう聞いてくる
「………!あ〜っ!懐かし〜!」
「え?これ何なの?」
「通信ケーブルよ、通信ケーブル」
「なにそれ?これに使えるの?」
「う〜ん、使えないんじゃない?」
「へぇ、じゃあ要らない」
「…あ、そうそう!ゲーム、充電しといてくれない?帰ったら遊ぶから!」
「はいはい、分かった。やっとく」
(それにしても、今年は随分とおっちょこちょいなサンタさんが来たわね…)
食卓へと向かう
◇
「――てなわけでして、、」
「…はぁ、まぁでもゲーム機は最新のを渡したんだろう?」
「あぁ、はい!一瞬ゲームボーイにしようかとも思ったんですけど、『最初に思いついた物にしろ』ってのを思いだして」
「これでゲームボーイを渡していたら説教だけでは済まなかったぞ」
サンタの説教をものともせず、
「そんなことより、この子ってどこで捕まえられるんですか…?」
「そんな事ってな…あぁ、マップの右下にある島をさらに下った海で出てくるぞ」
「えぇ…めんどくさいな、じゃあ交換しましょうよ!ケーブルも見つかった事ですし」
「そうだな!せっかくだ、バトルもしよう」
「いいっスね!」
その後、普通にサンタクロースを打ち負かし、一日だけ
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