3
三日もたつと、芽はずいぶん大きくなった。
長さは五センチほどになり、しっかり太くなっている。芽は二本ともくの字に曲がり、よくよく見ると先端が五つに割れていた。
(もしかして手の部分かな)
知らず胸がどきどきとした。なら土の下には体が埋まっているのだろうか。
ものすごく見てみたい。掘り起こしたい。
(でもそんなことしたら、ちゃんとしたお父さんにならないかも)
込み上げた衝動をぐっとこらえる。
お父さんに育つまで、大事に育てると決めたのだから。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。