第4話 綺麗にしてあげる

児童相談所と連携を取りながら晴太、マリア、マリアの母で引っ越すことにした。


車で一時間かかるが同じ児童相談所の管轄内にした。



この時晴太とマリアは小学校六年生になっていた。


けれどもやはり晴太の方がどことなく幼く少しまだ発達にも遅れがあった。


けど、マリアとマリアのママには従順だった。


反面、マリアには一部危ない部分もあった。




普段晴太はマリアと一緒に寝ていた。


毎日キスをしてマリアを抱き寄せて寝ていた。

でもある日、マリアに脱がされて体に触れられた。

…安心した。


母が付けた痣一つ一つに触れられると凄く…興奮したと共に、晴太は自らマリアの指を導いた。


「大丈夫。今綺麗にしてあげる。」


マリアは笑顔でそう囁いて胸、腹、背中、腕…全ての母の痕にキスした。



「マリア…」


晴太はマリアを抱き寄せた。


「大丈夫…。」




晴太はある事をマリアに伝えたかった。

でも、やめた。


嫌われたくなかったから。


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