第十二章  いつしか

「あっ・・あぁ・・はぁ・・・」

暗闇に声が漏れていく。


「ん・・ふぅ・・・んん・・・」

まもるちゃんの吐息が熱い。


十二歳になった息子は今も私とベッドを共にしている。

当然のようにパジャマの胸元をはだけ、私のオッパイを頬張る。


「ママ・・柔らかくて美味しい・・・」

六年も続く夜の営みは二年前から少しずつ変化していき、息子の唇と舌が愛撫のように怪しいものになっていた。


時々は拒んでいたのだけど。

息子の子犬のような哀願する表情に。

いや、それ以上に息子に愛される歓びに浸っていた。


だから。

幼い唇が吸い取る感触が快感に変わる頃。

私は夜が待ち遠しくなっていたのでした。


※※※※※※※※※※※※


「あっ・・あっあっあっ・・・」

私の喘ぎ声がいつにもまして大きく響いていた。


「んふぅ・・ママ・・ママァ・・・」

息も熱いまま激しく吸い上げていく。


「あぁ・・だ、だめ・・それ以上は・・・」

せり上げる快感に私は泣きそうになっていた。


今までにない激しさに戸惑っている。

突然、息子が大人になったようで。


(あぁ・・こ、こんな・・・)

未体験な私だったけど明らかに違う感覚だった。


「あふぅ・・マ、ママァ・・・」

荒々しく貪る息子は別人のようだ。


天使のような幼子ではない。

そう、一人の男になっている。


「ま、まもるちゃん・・・」

私は切ない声を漏らしていた。


息子が十二歳になった頃。

二人の関係が変わろうとしていくことに気づかされたのでした。

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