第七章 ドアの外に

【まもる6歳】

【2006年 5月20日】


礼子の寝室で。


※※※※※※※※※※※※※※※


泣きじゃくる息子がいた。


「うえぇ・・うぎぃえ~ん・・・」

パジャマからおへそを覗かせて唇を震わせている。


守が六歳の頃。

子育ても一段落して、子供部屋に一人寝させることにしたのだけど。

翌日から夜泣きして。

毎夜、私の寝室に訪れるのでした。


「まもるちゃん、たら・・・」

私は呆れながらも嬉しい気持ちで小さな彼を迎えた。


躾のためと心を鬼にして突き放した夜もあったけど。

一晩中、泣きじゃくる息子の声に気持ちが折れた。


「おいで・・・」

「ママァ・・・」


広げる両腕に飛び込んでくる彼が。

愛おしくて、ギュッと抱きしめたのです。


それから。

新たな息子との夜の時間が始まったのです。

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