質屋神。それは、人間をモノに変えてしまう神……という都市伝説。
しかし、質屋『万城目(ひえぬき)屋』の子どもである七生(ななお)と七歩(かずほ)はまさにそのような存在、キリヤによって苦しめられていた。
キリヤがあまりにも強力なので、異常事態に気づかれることすらない。気づいても、どうしようもない。
最初は、読者もまたどうにもできない歯がゆさを感じることになる。
けれども、物語はここで終わらない。希望は、確かにあるのだ。
恐ろしい存在に、人間はどう立ち向かうのか。
絶望の中の希望の物語、お楽しみください。