第9話:付き合ってあげても・・・。

「もしさ、その人が運命の人だったとしても・・・」


「その運命の人って私のこと言ってるの?」


僕はただうなづいただけだった。


「もう・・・そんなの・・・」


僕は泣きそうになった・・・ダメだ、女の子の前で泣いちゃ・・・めっちゃ

恥ずかしいしかっこ悪し・・・。

だけど、気持ちとは裏腹に涙が溢れてこぼれ落ちた。


「え?塩豆くん泣いてるの?」


「泣いてなんかない!!・・・女の子の前でそんな恥ずかしいことする

訳ないじゃん」


「あのね・・・私・・・・少し、意固地になってたかも・・・」

「人間の男子とは関わりたくないって言ったこと・・・」

「塩前くんの言った通りかも・・・好きな人に永久に会えないって悲しいよね

・・・それは私も分かる」


「まじで、ごめん・・・これ以上一緒にいたら、またバカなこと言い出しそう

だよ、ごめんねもうカフェ出よう」


「待って・・・あの、もしよかったらだけど・・・ここでさよならしないで、

また私を家まで送ってくれない?」


「そんなの余計別れる時辛くなっちゃうよ・・・君にとはもうただの友達

なんだって思っちゃって・・・」


まじ、情けないくらい惨めったらしい僕。


「私、さっき、少し意固地になってたって言ったよね」

「付き合ってあげてもいいよ、塩豆くん」


つづく。

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