第7話:一度っきりのデート。

土曜日の朝、僕はミルクを迎えに行った。


ふたりで最寄りの駅まで歩いて劇場付近の駅で降りてまた歩いて映画館まで

行った。

大人のデートなら彼女を車に乗せてってことになるんだろうけど学生は基本

公共機関と徒歩。


で、ミルクと仲良く映画を観て、その時は充実してて楽しかった。

でも映画を観終わってから、ミルクとのデートはこれっきりなんだって思うと

やる気がでなくなった。


僕は少しでもミルクとの時間を長引かせようと映画の帰りに彼女をカフェに

誘った。

ミルクの映画の延長と思ってくれたのか「いいよ」って言ってくれた。


僕はコーヒーを注文してミルクはホットミルクを注文した。

だけどコーヒー飲んでも美味くない。

なんとかしないと・・・。


「あの・・・あのさ、今日は付き合ってくれてありがとう」


「うん・・・いいよ気使わなくても」


「それでだけど・・・デートはこの一回で終了なんだよね」

「すごく未練たらしいんだけど・・・僕はやっぱり茲夏さんにフラれちゃうのかな?」


「そうだね、デートは今回限り・・・次はないからって言ったよね」


「そだけど・・・もうこれで終わりって思ったらコーヒーも喉を通らないよ」


「もう、約束は守っってよ?」


「・・・・・・・」


つづく。


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