第4話 料理のプロ?

「…私の家は前来たから何となくわかるよね?」


「帰る時に、まぁ少し見たけど?」


「入っていいよ」


(女の子の家に入るは、これで2回目かいつも妹の部屋には入るけど同級生の女の子の部屋となると、ちょっと変な感じするな)


「お邪魔します」


そうして、家の中に入ると少し伊藤さんちょっと花のような甘酸っぱいの匂いがして気持ちが落ち着く


(やっぱりこの匂い落ち着くな)


ひと息つくと、台所から伊藤がお茶を持ってきてどうぞ、と言って冷たいお茶をコップについでくれた。


「そんなに丁寧にやらなくても、自分でやるよ」


「…あ、そうですか」


少し残念そうな雰囲気を出していたので、さすがにここまで丁寧に出してもらったので答えないと自分が死にたくなるので


「いえ、ありがたくいただきます!」


「…!」


(雰囲気が戻ったな)


少し安堵し、冷たいお茶を少し口の中に入れると身体が冷えるを感じる


「じゃ…ご飯作ってきます。」


「あ、そうだったな…でも1人でやらせるのはなんか申し訳ないから俺も手伝うぞ?」


「大丈夫です…私が作るって言ったので。」


「それならいいけど…」


「じゃ…楽しみに待ってるな」


伊藤は、少し表情はないが喜んでいるように台所に駆け足で、料理を作りに行った。


(どんな料理作るんだろうな、俺は家庭的なもんしかできないし女の子の料理久しぶりに食べるな)


包丁の、音が一定のリズムでコンコンと響いてくるそれと共に少し、しょっぱい醤油の匂いと甘い匂いが鼻を刺激する。


火が消える音が聞こえた、それと同時に足音が徐々にに近ずいて来る。


「あの…出来ました」


「え、これ伊藤さんが作ったの…?」


そこに出てきたのは肉じゃがと、漬物と、生姜焼きだった。見た目から見てとても美味しいことが分かる


「美味しいか分かりませんが…」


(これ美味しいやつやろ)


「いただきます」


生姜焼きを口に入れた瞬間に、ほんのり生姜のいい香りがして、そこから甘い醤油の味があってとても美味しい。


「…これは」


「もしかして…お口に合いませんか?」


「美味いな、これどうやって作ってるんだ?」


「…嬉しいです。」


「涼太さんって、料理とか作るんですか?」


まぁいつもどうりの反応だからいつもの対応しようと考える


「俺の妹知ってるだろ?」


「あ、あの時にいたあの女の子ですか?」


「そそ、あいつにいつも料理作ってるからこれ食べさせたいなって」


少し、伊藤が微笑んでいて俺も勝手に笑顔になっていた


「妹思いなんですね。」


「いや俺が作らなかったらアイツ困るだろ?」


「そうですね」


伊藤の料理がとても美味しかったので、すぐに全部食べ終わってしまった。


人の料理を久しぶりに食べる料理がクラスと美少女って言うのは誰にも言えない、特にアイツ《俊》には言えないよな


ふと時間を見たら午後の5時だったので、妹にご飯作ることを忘れていた。


「あ、ごめんもう5時だなちょっと妹のご飯作るから帰るね」


「ありがとうございます、私の料理美味しいと言ってくれて」


「いや、食べさせてくれた人に文句言う奴いないだろ」


「それもそうですね…」


伊藤を見てたら質問するの忘れてたことがあったので


「料理のレシピって教えてくれるか?」


「あ、でも家に帰らなきゃ行けないのでは?」


(それもそうだな、どうしようかな)


「じゃ…その、連絡先教えますよ?」


「本当か?助かるよ」


「待っててくださいね」


そう言って、自分の部屋に携帯を取りにいっている。その間に今日なんの料理お作るか、妹にどう言い訳をしようかなと考えている。


「お待たせしました」


「ありがとう、また連絡するね」


「了解です」


俺は、交換した後に感謝を伝えて伊藤の家を後にした。

てか女の子から連絡先を聞くのはこれで妹と、2人目なのでちょっぴり嬉しかった。


自分の家に走って、早めに帰らなきゃと家まで走る


(やばいなこれ妹になんて言われるか)


家に着いたので、ドアを思っきり開いたら妹が玄関で待っていた


「ごめん今からご飯作る」


(これ、俺怒られるかな?)


妹が目をキラキラさせながら待っていたので不思議に思った。


「なんでそんなに目がキラキラしてるんだ?」


「お兄ちゃん…」

「あんなに可愛いお友達がいるの?すごいじゃん!!」


「まーそりゃ学年で一番可愛いしな」


「そうなんだ…!」


と言いつつ、妹のお腹がなったので微笑み、ご飯を作ってやろうと思った


「今日何がいい?」


「唐揚げ!」


「いや、昨日食っただろ?」


こいつはやっぱり唐揚げかと思い、面白くて笑ってしまった。


「昨日のあまりでいいか?」


「うん!」


すぐにできるので、ありがたい。


料理を作っている最中にあの後どうなったのか、美咲が気になっているのかソワソワしていたのでめんどくさくなることを予感した。


早く終わらせるために聞いてみた。


「何ソワソワしてるんだ?」


「いやぁあの後どうなったのかなってw」


やっぱりその質問かと、ため息をついた。


「別にどうもない」


「またまた、何かあったでしょだって5時まで2人きりって何かないとおかしいから」


こいつちゃんと時間測ってる事がわかって少し鳥肌がたつそれに、めんどくさいから、もう全て言おうと思い素直に話した。


「…あの子の家でご飯食べた」


「え、それまじ?すごいじゃんあの彼女がいないお兄ちゃんに春が来たんだねw」


「逆にお前は人と付き合えてるんかよ」


そういえば美咲が人と付き合ってることを言われたことがない、幼稚園から一緒にいるが、今でさえ人と付き合ってるところを見たことがない。


「私は心に決めてる人がいるからいいんだよ」


そう言いながら妹は、微笑んでいる


「そろそろ唐揚げできるぞ、座って待ってろな」


「はーい」


今日の唐揚げは少し、綺麗に上がったように見えて、嬉しかった━━






「はぁー疲れたぁ」


疲れすぎてベットに倒れ込んだ、携帯を見て伊藤の連絡先を見る。


(でもなぁ、いいんかな美少女の連絡先貰ってもこんなんバレたら、クラスの子にガミガミ言われるだろうな…)


今日、伊藤がなんで料理を作ってくれたのか考えたが、一向に分からなかった。


ただ、めちゃくちゃご飯を作るのが上手いことがわかったことが以外でびっくりした。


(料理美味しかったな)


そう考えつつ、疲れて目を閉じたら寝てしまった。





夢の中



「おい待てよ」


「離して、やめてください」


中学校で、いじめられた女の子を思い出した。


「やめてあげなよ」


僕はその手を振りはがした、そしたらいじめっ子が、僕に対して鋭い目でこう言った。


「お前俺に逆らうの?」


周りからは冷たい目で見られておりそれを見ていた。


その女の子は、黒髪でそれ以上思い出すことが出来なかった。


ただ悲しい顔をしていたことは何とかくわかった。


(そうだったな俺はこれでいじめがされるようになったんだな)


あの女の子はどうなったのか今の俺には、わからないが普通の女の子になって居ればいいと思う。


目が覚める、嫌な記憶を夢で見てしまい頭が痛い


(また嫌な思い出を見たな)


今日もまた、朝ごはんを作って美咲に食べさせて高校に出かける。


嫌な夢を見ての学校に行きたくないがまた、俊からの鬼メールが面倒臭いので行くことにする。


携帯で小説を読みながら登校する。


俺にとって、この時間は1番安心してこのルーティンが無くなったら俺は機嫌が悪くなる。


(小説だけは味方だな)


そう言いつつ俺は、学校に行く。


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