第3話 休日の過ごしかた
単調なリズムでなる目覚まし時計に起こされて、目を覚ます
「ん…うるさい」
目覚まし時計の止めるボタンを押す
「これで、寝れる」
「……」
(やっぱり休日はいいなぁ)
ドアが、おもっきり蹴り飛ばされ妹が着替えを済ませている
「お兄ちゃん起きろぉ!!!」
「ウグッ」
みぞおちに当たったのかめちゃくちゃ痛い
「急にお腹の上に乗ってくるな、死ぬかと思ったわ」
「今日は私と、服買いに行くんでしょ?」
「あー、そういえばそうだったな」
「だーかーら行くよ!」
「よし、寝るか」
2度寝しようと布団を頭にかける
「お兄ちゃん♡…起きろぉ!!!」
布団の上から何回もお腹にいい威力のパンチを出してくるのでさすがに我慢ができずにおきてしまった
「ごめん悪かった悪かった!、痛い痛い」
数分後
「せっかくの休日なのに…」
「わたしが行きたいって言ったら前いいよって言ってたじゃん」
「記憶力いいなお前」
「えっへん!」
(久しぶりだな服買うとか、まぁー美咲は、服好きだから慣れてるか)
ショッピングモールに着いて、何を買うか決めてないから戸惑いつつとりあえず妹の買いたいものを見る
「衣服とか久しぶりに買うわ」
「これどうかな?」
「お、いいんじゃない?」
「嬉しいけど彼女作るならもっと褒めなきゃね☆」
「余計なお世話」
妹は少し笑ったあと、真剣な顔で
「でもお兄ちゃん中学校から彼女いないんだからちゃんとかんがえなきゃいけないよ?」
「くぅ、ごもっともで」
正論が飛んできたので、久しぶりに心がごもっとでとしか言いようがなかったそれに心が痛い
「そりゃ何年お兄ちゃんの近くにいたと思ってるの?」
たわいもない話をしていると、前から見覚えがある人が来た、それがとりあえずめんどくさいヤツってのは、予想ついていた
「おーい涼太、お前何してるんだって、妹とデートか?いつからそんな性癖を持ったお前は」
「誤解しまくりだなお前」
「てか、お前今日もイチャイチャしてやがって」
俊の後ろからひょこっと出てくる
「涼太くん、こんにちわ!」
(こいつら眩しい……目が壊れそう)
いつもイチャイチャしているから見慣れていたけどここまで来ると尊敬に価するのかもしれない
「お前ら2人とも存在がうるさい」
「え〜ひどーい!」
少し口を膨らませて、それでも可愛らしいので怖くなかった
「てか、涼太の妹可愛くない?」
「分かる!、可愛いね!」
「あ、あこんにちは」
(うわぁまためんどくさいことが起きたな)
とりあえずこの2人と合わせると、妹が確定で戸惑うのから、とりあえずなんとかすることに集中した。
「はいはい、そこの2人どっか行った」
「ちぇえ、つれねえな涼太は今日も」
「つれなくて結構」
「じゃーまた月曜日な」
言われるまま、
(よーしめんどくさくなくなったな。)
「買い物続けるかって…どうした?」
「あの女の子……可愛すぎない?」
美咲の見ている方向を見ると、また見慣れた顔てか、クラスで人気だから忘れるわけが無いのだ
(あれって…伊藤さん!?)
「お兄ちゃん誰か知ってるの?」
「まぁ…俺の学校の子だし」
「え!!!!そうなの?、なんで教えてくれなかったの?」
「別に教えることもないだろ」
美咲は、とても小さい声でボソッと呟いた。
「お兄ちゃんは、私以外見て欲しく……」
何か喋っていることが気になった、それに顔が少し赤くなっていることも気になった。
「え、どうかした?」
「別になんでもない…」
美咲が少し恥ずかしそうに、いつものクール系からカワイイ系に声質が変化している
「そんな事どうでもいいから」
目を逸らしたが、伊藤にバレたことがこっちに歩く音とともにわかった。
「…涼太くん、ここで何してるの?」
「伊藤さん、こ、こんにちは、普通に買い物してるだけ」
「…そちらの女性の方は?」
(やば、そうだった言ってないな)
少し気まずい空気が流れて、妹が少し驚いているがテンパっている。どう説明しようか分からない。
「あ、あの私は涼太の妹です」
「そ、そうなんですね、涼太くんに妹いたんですね」
(良かった誤解は無いらしい)
「なんでこんなとこにいるんだ?」
「いえ…ただ親に新しい服ぐらい買ってこいって言われて…」
「そうなんだな」
美咲が自分の耳元でコソコソと喋りかけてきた
「お兄ちゃんあの子と一緒に服とか買わない?」
「いや迷惑やろ」
「大丈夫私が何とかするから」
伊藤が、不思議そうに見ていたので少し頭をかきながら
「あの、伊藤さん一緒に買い物どうですか?」
「え…」
「嫌ならいいけど」
「別に、いいですよ?」
妹の目がキラキラ光り
「一緒に買い物しましょ!」
「…!」
妹が伊藤の手を握って引っ張っていく、すごく早くて止めれなく、ため息をついた
(あのバカ)
「おい、ちょと待てよ」
数分後
「はぁはぁはぁ、急に何してるんだよ」
探し回ってようやく見つけたが、走って追いかけて来たせいで息が苦しい。
「いやお兄ちゃんは、ここで待ってて」
「これに着替えればいいんですか…?」
「うん!」
「嫌なら嫌って言えよ?」
「大丈夫です、着替えてきます」
(なんで乗り気なんだ?伊藤さんは)
「お前変なことしてないよな」
何か隠し事があるように妹が口笛を吹く
着替え中
(これって…涼太くんに見られるんだよね…)
(それって結構もしかして、アピール出来るタイミングでは?)
(よし…)
(いま、中で着替えてるだよな)
「お前どんな服選んだんだ?」
「楽しみに待ちなよ、お兄ちゃん」
悪巧みをしているのが、顔を見てすぐに分かりまためんどいことしやがってと思ったが遅かった。
「こいつ…」
カーテンを伊藤が開ける
(少し恥ずかしい…)
「どうかな?」
その瞬間、涼太は動きが止まる
(白色のワンピースに少しの花柄、それに顔の破壊力が強すぎて…これはやばい)
「お兄ちゃん何固まってるの?、もしかして死んだ?」
口元を抑えて笑っているから後で、覚悟しとけよと心に出た
「いや、ちが…」
「もしかして、似合ってませんか…?」
「いや、似合ってると思うよ」
「そうですか…」
「伊藤さん、安心してお兄ちゃんちゃんと可愛いと思ってるからw」
「…///」
(今、少し照れたのか?顔赤かったような…)
「私いいもの見せてもらったから、少し先に帰るね」
「いやなんで急に?」
「いいからいいから、先帰るね」
「お、おい」
美咲は、早足でショッピングモールの出口から出ていった
(あいつ、狙ってるな)
「ごめんな俺の妹が」
「…仲良いんですね」
「いや、仲良いのかな?」
「こんな休日に、普通兄妹で買い物なんて行きませんよ」
「それに…お兄ちゃんって呼ばれてるじゃないですか?」
「お兄ちゃんと呼ばれてるのは、、まぁーそうだな」
「…」
伊藤が、モジモジしている
「ちょっと待っててください…」
「あ、うん」
お会計のところで、伊藤がお金を払っている
(あの服買うのか?)
「お待たせいたしました…」
「その服買ったのか?」
「は、はい」
少し顔が熱くなるのが分かる
「せっかくだし何かご飯食べるか?」
「別に…いいですよ」
「少し迷惑かけたしな、遠慮しなくていいよ」
「それじゃ…」
「何が食べたいんだ?」
(パスタとかかな?)
「私の家で料理食べませんか?」
「え?」
(俺の考えの斜め上いってた)
少し戸惑いを感じていた。
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